ヤンソンス、プロコフィエフ交響曲第5番を再録音!(SACDハイブリッド)
ヤンソンスは1987年10月にレニングラード・フィルと当交響曲をライヴ録音していますが、27年を経て再挑戦。前回はムラヴィンスキー在任中のレニングラード・フィルだったこともあり、アンサンブルは驚異的なもののヤンソンスらしさはあまり感じられませんでした。今回は手兵ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で、巧さは互角なうえヤンソンスの円熟ぶりもあいまって魔術的な演奏が実現しました。
プロコフィエフの交響曲第5番は、第2次世界大戦末に作曲され、1945年1月13日の戦勝祝賀コンサートで初演されました。プロコフィエフにとり、創作面でも評価の面でも最後の輝きを示した作品で、この後彼は健康面での問題に加え、1948年のジダーノフ批判で糾弾されたことが作品に影を帯びるようになります。
ヤンソンスの解釈は巨大で、極めて豪華。しかしスケルツォ楽章やフィナーレで示す奇妙な屈折感が、プロコフィエフの複雑な性格を表しているようで目から鱗が落ちます。
この録音は2015年に発売された13枚組BOX(RCO15002)に含まれていましたが、今回はSACDハイブリッド盤となり単独でリリース。大音響の迫力もさることながら、プロコフィエフ独特の明快なオーケストラ・サウンドがすみずみまで鳴りきり、たっぷり味わえます。
(キングインターナショナル)
【収録曲】
プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 Op.100
【演奏】
マリス・ヤンソンス(指揮)
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
【録音】
2014年9月17~19、21日 アムステルダム・コンセルトヘボウ(ライヴ)
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カテゴリ : ニューリリース | タグ : SACDハイブリッド(クラシック) 高音質(クラシック)
掲載: 2016年03月08日 13:30