メトロノミー、原点に戻って作り上げた最新作『SUMMER '08』完成
あの夏の日のことをふと想いだしたんだ。そんなことってあるだろう?――Metronomy (メトロノミー) Joseph Mount / ジョセフ・マウント
『SUMMER '08 / サマー・オー・エイト』は、フロントマンのジョセフ・マウントによるセルフ・プロデュース作品であり、約2週間をかけてレコーディングされたという。タイトルのSummer ’08(サマー・オー・エイト)とは、文字通り「2008年の夏」のことを表しており、メトロノミーの出世作『ナイツ・アウト』がリリースされた時期のことであることは瞭然である。
前回の来日時、ジョセフは前作『ラヴ・レターズ』について、「もともと(『ラヴ・レターズ』というタイトルではなく)当初のタイトルは『2008』だった」と語っていた。このあたりからも、『サマー・オー・エイト』というタイトルは長い間、彼のアイディアの源泉に近い部分で漂っていたものであることが伺える。
ちなみに、今では2児の父となったジョセフだが、2008年はまだ独身であり、25歳でロンドン在住であった。当時について、都会の流行になんとかついて行こうと必死な時期だった、と振り返っている。「新作は、絶対にアップテンポなアルバムにしたかったんだ」とジョセフは語る。「若かりし頃の褪せゆく記憶を詰め込んだような作品だよ。」と自身が評するように、若者のナイーブな感情をみずみずしく表現している様子が、アルバム全編を通して伝わって来る。
アルバム・リリースに先駆けて発表されたシングル「オールド・スクール」では、彼の子供の頃からの英雄であり、共演が叶うとは思いもよらなかったというビースティー・ボーイズのターンテーブリスト、ミックス・マスター・マイクをフィーチャー。見事なスクラッチが収録されている。 また同曲のビデオにはTVドラマ〈Catastrophe〉に出演しているシャロン・ホーガンと〈Games Of Thrones〉に出演しているベン・クロンプトンが登場している。
フランスのBlack Box スタジオでレコーディングされ、ミックスにボブ・クリアマウンテンとニール・ボーグを迎えた本セルフ・プロデュース作にはまた、スウェーデンのスター、ロビンとのデュエット・ナンバー「Hang Me Out To Dry」も収録!ちなみにこちらの楽曲はエロール・アルカンがミックスを手掛けている。
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掲載: 2016年05月31日 17:50