ガーディナー&LSO、メンデルスゾーン第3弾~交響曲第1番&第4番“イタリア”(SACDハイブリッド)
ガーディナーは交響曲第1番の演奏会にあたって次のようにアナウンスしました:「メンデルスゾーンが1829年にロンドンに来た時、彼は自作の交響曲を演奏し、両親に手紙の中で"私は自分の交響曲をあらためて見ましたが、ああ神よ、メヌエットが涙が出るほど退屈なのです!そこで私は、八重奏のスケルツォを抜き出し、少しトランペットを付け加えたところ、とても素敵になりました"と書いています。実際にはメンデルスゾーンはかなり多くの改変を加え、オーケストレーションを輝かしいものにしています。それは大変素晴らしいので、皆様にはそれを聴いていただくべきだろうと思いました。しかしメヌエットとトリオはどうなるのでしょうか?なぜ、彼は、出版の段になって、メヌエットとトリオを採用し、スケルツォを排したのでしょうか。私は両方とも注目すべきで、両方があっても全体として素晴らしい交響曲になると考えています。皆さんはどちらがよいか、お聞かせ頂ければと思います」こうしたわけで、ガーディナーは、メンデルスゾーンが作曲した1824年当時のメヌエット、および1829年の「ロンドン版」に含まれたスケルツォという、ふたつの第3楽章を演奏しています。
第4番「イタリア」は、第1楽章冒頭のピチピチと弾むリズム、管楽器のかけあいから愉悦の極み。終楽章のサルタレッロの切れ味のよさは痛快なほど。LSOの巧さが際立ちます。ガーディナーは、第4番に関して、演奏会にあたって「メンデルスゾーンは、あらゆる技巧、およびリスクをおかして全てをこのイタリア交響曲に注力しました。その結果この作品は今でもきわめて人気が高いままです。」と述べています。なお、ガーディナーは、ウィーン・フィルと、1997年に現行版、そして98年には1833年版の第2楽章から第4楽章をセッション録音しましたが、今回は1833年版を採用しての演奏となっています。
なお、シリーズ第1弾および第2弾同様に当アルバムもまた、従来のSACDハイブリッド盤に加えて、同一の演奏内容を収めたピュア・オーディオ・ブルーレイ・ディスクが同梱されます。お手持ちのブルーレイ・ディスク・プレーヤーで手軽に楽しめるハイスペックのフォーマットへの対応はオーディオ・ファンから大好評です。
(キングインターナショナル)
【曲目】
メンデルスゾーン(1809~1847):
・交響曲第1番 ハ短調 op.11(1824)
〔I:アレグロ・ディモルト、II:アンダンテ、III:スケルツォ / III:メヌエット(アレグロ・モルト)、IV :アレグロ・コン・フォコ〕
・交響曲第4番 イ長調 op.90「イタリア」[1833年版(1831~33)]
〔I:アレグロ・ヴィヴァーチェ、II:アンダンテ・コン・モート、III:メヌエット―コン・モート・モデラート、IV:フィナーレ/サルタレッロ プレスト〕
【演奏】
サー・ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
ロンドン交響楽団
【録音】
2014年3月23日、2016年2月16日 ロンドン・バービカン・ホール(ライヴ)
ピリオド楽器オーケストラによるメンデルスゾーン交響曲録音
日本人指揮者によるメンデルスゾーン交響曲録音
カテゴリ : ニューリリース | タグ : SACDハイブリッド(クラシック) 高音質(クラシック)
掲載: 2016年07月08日 13:30