豪エロクアンスより新年を寿ぐ3タイトル~クレメンス・クラウスのヨハン・シュトラウスが復活!
生粋のウィーンの指揮者クレメンス・クラウス(1893~1954)はウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート創始者としてあまりにも有名です。彼が英デッカにモノラル録音した名盤の誉れ高いウィンナ・ワルツ集、喜歌劇〝こうもり"、喜歌劇〝ジプシー男爵"の3タイトルが、オーストラリア・エロクアンスより一挙に復活します!とくにウィンナ・ワルツ集は海外のデッカからは初CD化となりますので、音質向上も期待されます。この3タイトルで、新年をウィンナ・ワルツ、オペレッタ三昧というのはいかがでしょうか。
(タワーレコード)
初代指揮者クレメンスによるニューイヤー・コンサートの神髄
《クレメンス・クラウス~ニューイヤー・コンサート 1951-1954》
英デッカ初出LPのデザインを引用しています(下記参照)
3タイトルからなるデッカのスタジオ・アルバムによるシリーズが最新リマスタリングされ、同時発売されることになりました。
シュトラウス・ファミリーの音楽とウィーン・フィルハーモニーを制したすべての指揮者の中で最も偉大な開拓者の一人といえばクレメンス・クラウスの名前が挙げられます。1939年に初めてニューイヤー・コンサートを指揮したのは彼であり、1954年5月に亡くなるまで新年を迎える風物詩となったこの公演をリードし続けました。オペラ監督で評論家のマイク・アッシュマンによる新しい解説にはシュトラウス・ファミリーの音楽の並外れた人気について、彼らの時代とその後について、クラウスの短すぎる生涯について、そしてウィーンのニューイヤー・コンサートの伝統について書かれています。リヒャルト、そしてワルツ王の両方のシュトラウスのスペシャリストという指揮者は他にあまり例がありません。クラウスは、ウィーン宮廷歌劇場のバレリーナと、ハプスブルク家とつながりのある銀行家と間に生まれた、生粋のオーストリア人でした。ウィンナ・ワルツのリズムに特有な高揚感を自由に操り、個人主義的で有名なウィーン・フィルハーモニーの音楽家からも絶対の信頼を得ていたことが、これらの貴重な録音で証明されています。
【参考】英デッカ初出LPのジャケット(LXT2645)
LP3枚分の「ニューイヤー・コンサート」最初の1枚
【曲目】
《CD 1》
ヨハン・シュトラウス2世:
1) こうもり―序曲
2) ジプシー男爵―序曲
3) 芸術家の生活Op.316
4) 春の声Op.410
ヨーゼフ・シュトラウス:
5) わが人生は夢と喜びOp.263
6) とんぼOp.204
7) 騎手Op.278
ヨハン・シュトラウス2世:
8) クラップフェンの森でOp.336
9) ハンガリー万歳Op.332
10) ウィーンの森の物語Op.325
11) ヨハン・シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス:
ピツィカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウス2世:
12) エジプト行進曲Op.335
13) 観光列車Op.281
《CD 2》ヨーゼフ・シュトラウス:
1) オーストリアの村つばめOp.164
2) 小さな水車Op.57
3) 憂いもなくOp.271
ヨハン・シュトラウス2世:
4) 町と田舎Op.322
5) 狩りOp.373
6) 朝の新聞Op.279
7) ヨーゼフ・シュトラウス:鍛冶屋Op.269
ヨハン・シュトラウス2世:
8) 騎士パスマンOp.441―チャルダーシュ
9) 常動曲Op.257
10) 美しく青きドナウOp.314
11) ヨーゼフ・シュトラウス:休暇旅行でOp.133
12) ヨハン・シュトラウス2世:わが家でOp.361
13) ヨーゼフ・シュトラウス:天体の音楽Op.235
14) ヨハン・シュトラウス2世:アンネン・ポルカOp.117
15) ヨーゼフ・シュトラウス:おしゃべりなかわいい口Op.245
16) ヨハン・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲Op.228
デッカ初CD化
(クレメンス・クラウス~ニューイヤー・コンサート選集1951年-1954年)
【演奏】
クレメンス・クラウス(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
1950年6月22日(CD 1: 3-4)、9月16日(CD 1: 1)
1951年4月(CD 1: 2)、9月(CD 1: 5-13)
1952年5月22日(CD 2: 1, 2, 6)、9月(CD 2: 3-5, 7-9)
1953年12月18‐19日(CD 2: 10-16)
ウィーン、ウィーン楽友協会大ホール(モノラル)
「ウィーンの巨匠」クラウスの指揮で聴くウィンナ・オペレッタ最高傑作
《クレメンス・クラウス~J.シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』》
ウィンナ・オペレッタにおける、それまでになかった宝石のようなすばらしい録音と今でも多くの人に賞賛されているこの『こうもり』は、クレメンス・クラウスが1950年代初期にデッカに行ったシュトラウス・ファミリーの録音の三部作の一つです。『ジプシー男爵』と『ニューイヤー・コンサート』と同じく新規リマスタリングされ、マイク・アッシュマンが作曲家、指揮者、オーケストラの間の特別な相互関係について語っている最新の解説付きで、Eroquenceより発売されます。"
"1885年の初演時、『こうもり』は多くのウィーンに住む人たちが飢えているか、パンの配給の列に並んでいるかという時にシャンパンを称える歌を歌ったことで批判を招き、わずか16回の上演機会しかありませんでした。しかしながら今日、この作品は世界中の聴衆を楽しませ、とりわけ地元ウィーンのクレメンス・クラウス指揮ウィーン・フィルハーモニーの演奏が絶賛されています。クラウスは生まれる前からこのオーケストラの音に感動させられていたといいます。というのは彼の母親がウィーン宮廷歌劇場のバレリーナだったからです。クラウスは母親がまだ17歳になる前の1893年にウィーンで生まれました。30歳になる前にウィーン国立歌劇場で『ばらの騎士』を指揮した時は、当時この歌劇場の共同監督をしていたR.シュトラウスが舞台に上がり、クラウスに称賛の言葉をかけたということです。
1950年9月にデッカでこの録音が行われたのは、まさしくシュトラウスの作曲当時同様この町と住人が戦争から立ち上がっている時でした。クラウスは戦争中もウィーン・フィルハーモニーと活動を共にし、この『こうもり』の配役に、ヴィルマ・リップ、ユリウス・パツァーク、アルフレッド・ペルなどウィーンの仲間を起用しています。
【参考】英デッカ初出LPのジャケット(2枚組の1枚目)
【曲目】
ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』
アイゼンシュタイン………………ユリウス・パツァーク(テノール)
ロザリンデ……………………………ヒルデ・ギューデン(ソプラノ)
ファルケ博士…………………………アルフレッド・ペル(バリトン)
アデーレ…………………………………ヴィルマ・リップ(ソプラノ)
オルロフスキー公爵……ジークリンデ・ワーグナー(コントラルト)
フランク…………………………………クルト・プレガー(バリトン)
アルフレード………………………アントン・デルモータ(テノール)
ブリント博士……………………アウグスト・ヤレッシュ(テノール)
ウィーン国立歌劇場合唱団
クレメンス・クラウス(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1950年9月16‐22日、ウィーン、ウィーン楽友協会大ホール(モノラル)
華やかさと楽しさが渾然一体となったウィーンのオペレッタを満喫
《クレメンス・クラウス~J.シュトラウス2世:喜歌劇『ジプシー男爵』》
この『ジプシー男爵』で1950年代初期、デッカにクレメンス・クラウスによって録音されたシュトラウス・ファミリーの三部作が完成します。『こうもり』と『ニューイヤー・コンサート』と同じく新規リマスタリングされ、マイク・アッシュマンが作曲家、指揮者、オーケストラの間の特別な相互関係について語っている最新の解説付きで、Eroquenceより発売されます。
『こうもり』の後、ヨハン・シュトラウスはオペレッタを成功させる方法を再発見するまで11年かかりましたが、一方、『こうもり』を1950年9月に録音し、1951年1月にレコードを発売したデッカは、同じ指揮者、楽団、歌手が1951年4月楽友協会に戻るのを待って『ジプシー男爵』を録音しています。それは、クラウスの激しいながらも洗練された指揮ぶりを考えても、ユリウス・パツァークの比類ないテノールについても、二度と再び作ることが不能な一期一会の組み合わせだったということがわかります。
クレメンス・クラウス(1893-1954)は喜歌劇『オペラ舞踏会』の作者リヒャルト・ホイベルガーに対位法を学び、ブルノ(チェコ)で、後にシュチェチン(ポーランド)で、モーツァルトとワーグナーだけでなく、パリとウィーンのオペレッタなどオペラの指揮の経験を積みました。
【参考】英デッカ初出LPのジャケット(2枚組の1枚目)
DECCA初CD化(全曲盤)
【曲目】
ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『ジプシー男爵』
ホモナイ伯爵……………………アルフレッド・ペル(バリトン)
カルネロ伯爵…………………………カール・デンヒ(バリトン)
シャンドール・バリンカイ…ユリウス・パツァーク(テノール)
カールマン・ジュパン……………クルト・プレガー(バリトン)
アルゼーナ……………………………エミー・ルース(ソプラノ)
ミラベッラ……ステッフィ・レヴェレンツ(メッゾ・ソプラノ)
オットカール………………アウグスト・ヤレッシュ(テノール)
ツイプラ………………ロゼッテ・アンダイ(メッゾ・ソプラノ)
ザッフィ……………………………ヒルデ・ツァデク(ソプラノ)
パリ………………………………フランツ・ビールバッハ(バス)
ウィーン国立歌劇場合唱団
クレメンス・クラウス(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】1951年4月、ウィーン、ウィーン楽友協会大ホール(モノラル)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2017年10月18日 00:00