【入荷しました】ヤルヴィ&N響の“弦チェレ”、hr響とのブルックナー第3(SACDハイブリッド)
パーヴォ・ヤルヴィの2019年の新譜第2弾は、NHK交響楽団との新プロジェクト「20世紀傑作選」の第1作としてバルトークの“弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽”、“ディヴェルティメント”、“舞踏組曲”の3曲を収録した1枚と、フランクフルト放送交響楽団とのブルックナー・チクルス第8弾、交響曲第3番 [1889年第3稿]です。
濃厚な民族色と両大戦間の時代精神を精緻な作曲技法の中に封じ込めたバルトークの音楽は、優れた音楽的才能と鋭敏な感覚をもち、複雑な政治状況の元で青年時代を送ったパーヴォにとって打ってつけと思われますが、意外なことに今回が初録音。N響にとっても初録音ということで、非常に注目されます。
フランクフルト放送響とのブルックナー・チクルスも2008年発売の第7番からじっくりと進められ、11年をかけて第8弾に到達しました。前作の第1番では晩年の改訂稿(ウィーン稿)ではなく「リンツ稿」と呼ばれる第1稿で演奏したパーヴォですが、今回の第3番では近年人気の第1稿ではなく完成度の高い1889年第3稿で演奏しています。こうした柔軟な選択には、パーヴォならではの作品を見る目が感じられます。チクルス完成まで、残すは最高傑作と目される第8番だけとなりました。今回の第3番も、ジョージ・セル&クリーヴランド管の名盤の再来のような素晴らしい演奏が期待されます。
(タワーレコード)
20世紀の音楽思潮を決定づけたバルトークの傑作三部作。
パーヴォ・ヤルヴィの俊敏かつドラマティックな音楽性に最もフィットした作曲家であるバルトーク。バルトークがヨーロッパ時代に作曲したオーケストラのための大作3曲を1枚に収録した当盤はヤルヴィが長年録音を切望していたアルバムです。1936年に作曲した「弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽」は、弦楽パートを2群に分け打楽器・チェレスタと対比させるという型破りな編成で、20世紀の音楽思潮を決定づけた重要作。第2次大戦に向かう不安な世相観が反映したかのような「弦楽のためのディヴェルティメント」、ハンガリーやアラブなど複数の民族的なエレメントがいっぱいに詰まった躍動感あふれる「舞踏組曲」という3曲を収録。NHK交響楽団の持つ圧倒的なヴィルトゥオジティがこれまでにないほどの強度で発揮されています。いずれもパーヴォ・ヤルヴィ、NHK交響楽団双方にとっての初録音です。
(ソニー・ミュージック)
【曲目】
バルトーク
1.弦楽のためのディヴェルティメント BB118/Sz113(1939)
2.舞踏組曲 BB86/Sz77(1923)
3.弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽 BB114/Sz106(1936)
【演奏】
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
NHK交響楽団
【録音】
2017年9月27日&28日、サントリーホールにおけるNHK交響楽団第1866回定期公演 Bプログラムでのライヴ・レコーディング
私淑するワーグナーへの敬愛の念を凝縮させた交響曲第3番。
パーヴォ・ヤルヴィとフランクフルト放送響とのブルックナー・チクルス第8弾は、初期の創作活動を締めくくる傑作・第3番。作曲当初は敬愛するワーグナーに捧げられたため、「ワルキューレ」や「トリスタン」からの引用も含まれる長大な作品でしたが、改訂を繰り返したため、第2番と並び複雑な稿態が残されています。ヤルヴィは、現在最も一般的に演奏される、ブルックナーが交響曲第8番第1稿を完成させた後に着手した1889年の第3稿を用いています。
ブルックナー円熟の筆致により凝縮され密度の濃い経験を積んだ老齢の指揮者のみが名演を成し遂げるというイメージがあるブルックナーの交響曲ですが、ヤルヴィは、速めのテンポで音楽を息づかせ、細部を緻密に仕上げつつ、ブルックナーの特徴である巨大なブロック構造を明晰に提示しています。ヤルヴィはこの交響曲をフランクフルトでのチクルスの最初に演奏・録音していましたが、演奏に満足せず、再度取り上げた際にライヴ録音されたものです。
(ソニー・ミュージック)
【曲目】
ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調 WAB103 [1889年第3稿]
【演奏】
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
フランクフルト放送交響楽団
【録音】
2013年、フランクフルト、アルテ・オーパーでのライヴ・レコーディング
[仕様]
DSD Recording SACD Multi: 5.1 channel/ SACD Stereo /CD Audio: DDD STEREO
カテゴリ : ニューリリース | タグ : 高音質(クラシック) SACDハイブリッド(クラシック) ANTON BRUCKNER
掲載: 2019年03月29日 00:00
更新: 2019年06月12日 00:00