鬼才マデルナ&ハーグフィル/ドビュッシー:海、マーラー:アダージョ!'72 年ステレオ・ライヴ
53歳という若さで1973年に亡くなったイタリアの作曲家兼指揮者ブルーノ・マデルナ亡くなる前年の貴重なライヴ。音質もWDRによるステレオで極上。現代音楽の作曲家兼指揮者にありがちな殺伐とした冷たい表情がないのもマデルナの特徴です。「海」も存分に歌わせ、どっぷりとロマンに浸かる音楽には身を委ねる他ありません。ヒンデミットの室内音楽は、珍品でアバドの録音くらいしか思い浮かばない程。ドイツ時代の作品でヴィオラ奏者、ラジカルな作曲家として台頭してきたヒンデミットの意欲作。イキイキとしたメロディにシニカルな視点がきらりと光る名演。白眉はやはりマーラーでしょう。マデルナのマーラーというと、30年近く前にイタリアHUNT/ARKADIAから大量のマデルナのマーラーが発売されましたが、今一音質に難があり楽しめなかったのが正直なところでした。第10番「アダージョ」は初出レパートリー。奇矯な音楽としてでなく、現代音楽に片足を突っ込んだ先駆者マーラーを描きつくす至高の美演です。フィールゼンはノルトラインヴェストファーレン州(ライン川沿い北部)でオランダにもごく近い都市です。あいばひろ氏によるマデルナ愛に満ちた懇切丁寧な解説も素晴らしい限り。英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付
(東武ランドシステム)
【収録曲目】
ドビュッシー:交響詩「海」
ヒンデミット:室内音楽第1番作品24-1
マーラー:交響曲第10番「アダージョ」
【演奏】
ブルーノ・マデルナ(指揮)
ハーグ・レジテンティ管弦楽団(ハーグフィル)
【録音】
1972年2月24日フィールゼン、フェストハレ、ステレオ・ライヴ
カテゴリ : ニューリリース | タグ : GUSTAV MAHLER
掲載: 2019年06月19日 00:00