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フォス、キルヒナー、クルシェネクら20世紀作品のアンソロジー『フロム音楽財団委嘱作品集』(10枚組)

フロム音楽財団BOX

.LP初期に現代音楽ファンを狂喜させた幻のシリーズが、
CD10枚組オリジナル・ジャケット・デザイン&カップリングで蘇る。

フロム音楽財団は、20世紀アメリカにおける最も偉大な同時代音楽のパトロンとなったポール・フロム (1906-1987)によって1952年に設立されました。ドイツに生まれのフロムは、幼少時よりピアノを学び、ストラヴィンスキーの「春の祭典」を聴いて、現代音楽に目覚めたといいます。ナチスから逃れ、シカゴに移住し、個人的に新作の委嘱依頼をすることで作曲家をサポートしていましたが、数が多くなったためその活動を財団化しました。1972年からはハーヴァード大学に本拠を置き、同大学の音楽部門とのコラボレーションも開始しています。フロム音楽財団はこれまで400以上の作品を委嘱し、ボストン交響楽団の夏の本拠地タングルウッドのバークシャー音楽センターと長期にわたり関係を結び、委嘱作品の公開演奏の場も支援。アメリカン・コンポーザーズ・オーケストラや、ハーヴァード大学でのフロム・コンサート・シリーズ、何百もの新しい音楽のためのコンサートなどのスポンサーも務めています。現在では、アメリカ市民またはアメリカに居住する作曲家であれば応募でき、選ばれると1万ドルの委嘱料と初演がサポートされることになっています。
 この10枚組CDは、LP初期の1957年1月から1962年3月にかけて、フロム音楽財団の援助を得て、コロンビア・レコードが「20世紀音楽家シリーズ」の中でリリースしたアルバムで、いずれも高い評価を得ました。社長のゴッダード・リーバーソンの肝いりで、ストラヴィンスキーとシェーンベルクの全曲録音やアイヴズ作品の先駆的録音を進めていたコロンビア・レコードならではの企画で、収録作品は1950年代から60年代にかけてフロム音楽財団から委嘱されたものでいずれも世界初録音となりました。フォス、ハリソン、キルマイヤー、キルヒナー、クルシェネク、ウェバー、ダッラピッコラらの希少なレパートリーの6LP分の音源は初CD化で、オリジナルの2chまたは3chアナログ・マスターテープより24bit/192kHzリマスターを行い収録されています。各ディスクはLP発売時のオリジナル・ジャケット・デザインをもとにした紙ジャケットに封入され、それらをクラムシェル・ボックスに収めています。36ページのオールカラーブックレットには、録音データの詳細を記載したトラックリスト、フロム音楽財団のアン・シュレフラー教授によるエッセイ(欧文のみ)が掲載される予定です。
Size: L 13.5 cm x W 13.5 cm x H 2.6 cm
(ソニーミュージック)

収録内容
<CD1>
1. レオン・キルヒナー:ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重奏曲第1番(1954)
[演奏]レオン・キルヒナー(ピアノ)、ネイサン・ルービン(ヴァイオリン)
ジョージ・ナイクルグ(チェロ)
[録音]1956年9月22日、ハリウッド
2. レオン・キルヒナー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ・コンチェルタンテ(1952)
 [演奏]レオン・キルヒナー(ピアノ)、ルートヴィヒ・シャペロ(ヴァイオリン)
 [録音]1956年9月30日、ハリウッド
<CD2>
1. ヴィルヘルム・キルマイヤー:ミサ・ブレヴィス(1954)
2. ルー・ハリソン:ミサ(1952年版)
[演奏]ジャネット・スコーヴォッティ(ソプラノ)
 マーガレット・ヒリス(指揮)ニューヨーク・コンサート合唱団
 ロナルド・クティク(トランペット:2)、ニューヨーク・コンサート管弦楽団(2)
[録音]1955年6月1日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD3>
1. ベンジャミン・リース:弦楽四重奏曲第1番(1952)
2. ウィリアム・デニー:弦楽四重奏曲第2番
 [演奏]ジュリアード弦楽四重奏団
 [録音]1956年4月18日(1), 5月10日(2)、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD4>
1. ジェローム・ローゼン:弦楽四重奏曲第1番(1952/1953)
2. イルハン・ウスマンバシュ:弦楽四重奏曲(1947)
 [演奏]ニュー・ミュージック弦楽四重奏団
 [録音]1956年6月18-20日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD5>
1. エルンスト・クルシェネク:声と器楽アンサンブルのためのセスティーナ(1957)
 [演奏]ベサニー・ベアーズリー(ソプラノ)
エルンスト・クルシェネク(指揮)エルンスト・クルシェネク器楽アンサンブル
 [録音]1958年3月10-11日、ニューヨーク、
2. エルンスト・クルシェネク:預言者エレミアの哀歌 Op.93(1942)
 [演奏]マルティン・フレーミヒ(指揮) ドレスデン聖十字架合唱団
 [録音]1958年頃
<CD6>
1. ベン・ウェバー:ファンタジア(ヴァリエーションズ)Op.25
 [演奏]ウィリアム・マセロス(ピアノ)
 [録音]1958年2月18日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
2. ベン・ウェバー:フルート、オーボエ、クラリネットと弦楽四重奏のためのコンチェルティーノOp.45
 [演奏]ジュリアス・ベイカー(フルート)、ハリー・シュルマン(オーボエ)、
アレクサンダー・ウィリアムズ(クラリネット)、ガリミール弦楽四重奏団、
 [録音]1958年頃、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
3. ベン・ウェバー:弦楽のためのセレナーデ Op.46
 [演奏]ガリミール弦楽四重奏団、
 [録音]1958年2月18日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD7>
1. ルイージ・ダッラピッコラ:ギリシャ抒情詩~5つのサッフォーの断章(1942)
 [演奏]エリザベート・ゼーダーシュトレーム(ソプラノ)
フレデリク・プラウスニッツ(指揮)器楽アンサンブル
 [録音]1959年12月17日、1960年1月4, 6, 11, 14日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
2. ルイージ・ダッラピッコラ:ギリシャ抒情詩~アナクレオンの2つの詩(1944/1945)
 [演奏]ルイージ・ダッラピッコラ(指揮)器楽アンサンブル
 [録音]1959年12月17日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
3. ルイージ・ダッラピッコラ:5つの歌(1956)
 [演奏]フレデリク・フラー(バリトン)
フレデリク・プラウスニッツ(指揮)器楽アンサンブル
 [録音]1959年12月17日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
4. ルイージ・ダッラピッコラ:ゲーテ歌曲集(1953)
 [演奏]エリザベート・ゼーダーシュトレーム(ソプラノ)
ルイージ・ダッラピッコラ(指揮)器楽アンサンブル
 [録音]1959年12月17日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
5. ルイージ・ダッラピッコラ:1956年のクリスマス・イブのための協奏曲
 [演奏]エリザベート・ゼーダーシュトレーム(ソプラノ)
フレデリク・プラウスニッツ(指揮)器楽アンサンブル
 [録音]1959年12月17日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD8>
1. エリオット・カーター:ハープシコードとピアノのための二重協奏曲
 [演奏]ラルフ・カークパトリック(ハープシコード)
チャールズ・ローゼン(ピアノ)
グスタフ・マイヤー(指揮)室内管弦楽団
 [録音]1961年9月7-8日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
2. レオン・キルヒナー:ヴァイオリン、チェロ、10の管楽器と打楽器のための協奏曲
 [演奏]トッシー・スピヴァコフスキー(ヴァイオリン)
アルド・パリソット(チェロ)
レオン・キルヒナー(指揮)室内管弦楽団
 [録音]1961年9月7-8日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
3. エリオット・カーター:ピアノ・ソナタ
 [演奏]チャールズ・ローゼン(ピアノ)
 [録音]1961年4月25日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD9>
1. ルーカス・フォス:4人のソリストのためのエコイ
 [演奏]チャールズ・ウォリネン(ピアノ)、ロバート・マーティン(チェロ)、
アーサー・ブルーム(クラリネット)、レイモンド・デロッシュ(パーカッション)、
 [録音]1964年1月6-7日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
2. ルーカス・フォス:タイム・サイクル(室内楽版)
 [演奏]グレース=リン・マーティン(ソプラノ)、チャールズ・デランシー(パーカッション)、
ルーカス・フォス(ピアノ)、ハワード・D・コルフ(チェロ)、
インプロビゼーション室内アンサンブル
 [録音]1962年4月22日、ハリウッド
<CD10>
1. アーロン・コープランド:ピアノ・ソナタ
2. ロジャー・セッションズ:私の日記から
3. レオン・キルヒナー:ピアノ・ソナタ第1番
4. ネッド・ローレム:3つの舟歌
 [演奏]レオン・フィッシャー(ピアノ)
 [録音]1963年4月8, 10日(1)、1962年12月19-20日(2, 3, 4)、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2020年03月13日 13:00