ラルテ・デル・モンドの最新盤は世界初録音となるゲーテ台本&カイザー作曲の歌劇“戯れと悪口と復讐”(2枚組)
近年、初期古典派時代の知られざる作曲家の作品などに取り組んでいるヴェルナー・エールハルトとラルテ・デル・モンドの最新盤は、ゲーテとカイザーによって作られたオペラの世界初録音
有名な文豪ゲーテ[ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749-1832)]が台本を書き、ゲーテの幼なじみで作曲家のフィリップ・クリストフ・カイザー(1755-1823)が作曲したジングシュピール『戯れと悪口と復讐』の世界初録音が、作曲家ら232年を経て実現しました。この作品の初版は比較的大きな規模なオーケストラのために書かれており、世界初録音となります。
『戯れと悪口と復讐』の構想は1784年にさかのぼります。18世紀、オペラ・ブッファ(ジングシュピール)は非常に人気があったので、ゲーテと彼の友人のカイザーは、イタリアのオペラ・ブッファ・スタイルで独自のドイツのジングシュピールの細作に着手。このオペラは、当時の最新の流行とは縁がなかった作曲家でさえ、ワイマールの天才詩人と共同ならば、新奇で野心的な作品を書けることを示しています。カイザーはゲーテのテキストを素晴らしいメロディーとボーカルの妙技と幅広いオリジナルの器楽による色彩で音楽にのせています。
当時の歌唱法をマスターした新鋭歌手たちが起用され、西ドイツ放送局との共同制作で、約200年間忘れられていたオペラの復活録音が実現したのです。ダイナミックな感情がたっぷり吹き込まれることによって、この知られざる傑作の全曲版として世界初録音にふさわしい、充実度の高い演奏に仕上がっています。
曲目解説、台本が掲載された65ページのブックレット(ドイツ語、英語のみ)が付属しています。
(ソニーミュージック)
【曲目】
フィリップ・クリストフ・カイザー:ジングシュピール『戯れと悪口と復讐』(全曲)
【演奏】
アンニカ・ボーズ(ソプラノ)
コーネル・フレイ(テノール)
フローリアン・ゲッツ(バリトン)
ラルテ・デル・モンド(ピリオド楽器オーケストラ)
ヴェルナー・エールハルト(指揮)
【録音】
2019年11月25-29日、ドイツ、レバークーゼン、Bayer Erholungshaus
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年09月24日 00:00