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シンタグマ・アミーチ、ヴォクス・ルミニス~『ドゥルツィアンとボンバルド』~17世紀ドイツのダブルリード合奏さまざま~

ドゥルツィアンとボンバルド

昔日のダブルリード管楽器世界が色鮮やかに甦る!Ricercarならではの充実企画盤

バッハ以前のバロックやルネサンスにも通じた音楽学者ジェローム・ルジュヌが古楽大国ベルギーで主宰する、40年の歴史を誇るRicercar。
このレーベルは折々、現代人にとって馴染みがうすい珍しい古楽器を重点的に紹介するアルバムをリリースしてきましたが、今回はその最新盤として、ボンバルドとドゥルツィアンという、ルネサンスから初期バロックにかけて用いられていた2種の重要なダブルリード管楽器の魅力を紹介します。

ボンバルドはショームの一種でオーボエの祖先ともみなしうる楽器ですが、ヴィオラ・ダ・ガンバやリコーダーと同様に大小さまざまなサイズのものがあり合奏も可能。またファゴットの前身である低音管楽器ドゥルツィアンにも、同じように高音・中音向けなどの同属楽器がありました。

この新録音では両楽器をそれぞれ、あるときは同属楽器同士で重ね、またあるときは両者を同一楽曲のなかで対置させながら、その変幻自在の演奏編成がたいへん興味深い響きを作り出し、それがアルバムを通して聴くことの面白さを演出しています。
またこうしたアルバムの常として、解説テキストの充実も見逃せないところ。マドリガーレやシャンソンといった多声の声楽曲を、楽器だけで演奏できるようにした1600年前後ならではの編曲も多く見られ、2人の俊才古楽歌手が要所で聴かせる独唱との対比も興趣がつきません。
専門的知見の集成がいざなう思いがけない音響世界。400年前のリアルなサウンドスケープをじっくり読み解けるアルバムです。
(ナクソス・ジャパン)

『ドゥルツィアンとボンバルド』 ~17世紀ドイツのダブルリード合奏さまざま~
【曲目】
1. ヨハン・ヘルマン・シャイン(1586-1630):ダヴィデの子にホサナ
2. フィリップ・フリードリヒ・ベデッカー(1615-1683):「ラ・モニカ」にもとづくソナタ(ドゥルツィアン独奏による)
3. 作曲者不詳: 四つのヴィオラと四つのドゥルツィアンによる8声のソナタ
4. ヨハン・フィーアダンク(1605-1646):カンツォン 第30番
5. ザムエル・シャイト(1587-1654):4声の第3パドゥヴァン
6. シャイト: 4声の第16アルマンド
7. ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):わたしは寝所で夜を通じ SWV 272
8. シュッツ: 都の見張番がわたしを見つけ SWV 273
9. ヨハン・ローゼンミュラー(1619-1684):4声の第7ソナタ
10. ダニエル・シュペーア(1636-1707):第2ソナタ
11. ヨハン・タイレ(1646-1724):ドゥルツィアン独奏によるソナタ
12. 作曲者不詳: 第2ソナタ
13. フィリップ・フリードリヒ・ブフナー(1614-1669):第8ソナタ
14. 作曲者不詳: 第1ソナタ
15. ヨハン・ルドルフ・アーレ(1625-1673):恐れることはない

【演奏】
シンタグマ・アミーチ(古楽器使用)
[メンバー]
エルザ・フランク、フランシス・メルセ、アドリアン・ルボワソン、ステファーヌ・タンビ、クシシュトフ・レヴァンドフスキ、ジェレミー・パパセルジオー(各種ドゥルツィアン&ボンバルド)
ジョゼフ・コッテ(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・ダ・スパッラ)
ダニカン・パパセルジオー(ヴァイオリン、ヴィオラ)
グザヴィエ・シシェル(ヴィオラ)
マリオン・パパセルジオー(バッソ・ダ・ブラッツォ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ガブリエル・リニョル(テオルボ)
ヨアン・ムーラン(オルガン、チェンバロ)

ジュリー・ロゼ(ソプラノ)
ポラン・ビュンドゲン(カウンターテナー)

ヴォクス・ルミニス(声楽アンサンブル)…1、15
リオネル・ムニエ(バス、音楽監督)
バルト・ヤーコプス(オルガン)

【録音】
2019年10月&2020年6月 サンテーユ聖母教会(フランス南部ラングドック地方)
2018年9月、ジェディンヌ聖母教会(ベルギー南部ナミュール地方)…1、15

輸入盤

 

国内仕様盤

[日本語解説付き]

 

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2020年09月29日 00:00