Dexter Gordon(デクスター・ゴードン)|デンマークの名門〈ストーリーヴィル〉から超ハイレベルな未発表音源『Montmartre 1964』登場
ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンにも大きな影響を与えたモダン・ジャズ・テナーの巨人、デクスター・ゴードン(1923~1990)。その没後30年を記念して、デンマークが誇る名門レーベル〈ストーリーヴィル〉から超ハイレベルな未発表音源が登場します!
収録は1964年、コペンハーゲンのジャズ・クラブ「カフェ・モンマルトル」にて。つまりデクスターがブルーノート・レコードの契約アーティストとして欧米をまたにかけていた時代の演奏です。ディスコグラフィー的には歴史的名盤『アワ・マン・イン・パリ』を録音した翌年の記録となり、それだけでも絶好調ぶりが伝わってくることでしょう。『アワ・マン・イン・パリ』ではバド・パウエルやケニー・クラークら1940年代からの共演仲間との再会を楽しんだデクスターですが、このアルバムはテテ・モントリュー、ニールス・ペデルセン、アレックス・リールという64年当時のヨーロッパ・ジャズを代表する気鋭たちとのセッション。次世代ミュージシャンからの刺激を受けたデクスターの快演は、止むことがありません。
演奏曲目も、ファン待望のものばかり。ブルーノート盤『ゴー!』でおなじみの「チーズ・ケーキ」、この1年後にブルーノートにスタジオ録音することになる「カーニバルの朝」などがライブ・ヴァージョンで楽しめるのは大きな収穫と言えます。また、ブルース調の「ビッグ・ファット・バタフライ」では深みのある歌声をたっぷりと披露。7月20 日収録のセッションが、1964年の発掘音源であるとは信じられないほど鮮明な音質で捉えられているのも魅力です。とくに当時18歳のペデルセンの天才的ベース・プレイは、サヒブ・シハブのアルバム『サヒブズ・ジャズ・パーティー』における名演に匹敵するといっても過言ではないほどの力強さで迫ります。
「カフェ・モンマルトル」はデクスター・ゴードンと特に縁の深いジャズ・クラブであり、ここでライブ収録されたブラック・ライオン盤『ザ・モンマルトル・コレクション』(1967年)、スティープルチェイス盤『ザ・ミーティング』(1973年)はファン必携の傑作として親しまれています。そこに今回、仲間入りする『モンマルトル1964』は、デクスター・ファンはもちろんのこと、モダン・ジャズを愛する者にとって年末最高のプレゼントになることでしょう。
収録内容: Terlecast from Montmartre, Copenhagen, July 28, 1964 1. King Neptune (3:06) (Dexter Gordon) 2. Big Fat Butterfly (7:52) (Eddie Barefield - Saunders King) 3. Manha De Carnival (10:28) (Luiz Bonfa - Antonio Maria) 4. Loose Walk (9:9) (Sonny Stitt - Johnny Richards) Montmartre, Copenhagen, July 20,1964 5. I Want More (9:44) (Dexter Gordon) 6. Misty (8:24) (Erroll Garner) 7. Cheese Cake (7:38) (Dexter Gordon)
メンバー: Dexter Gordon (ts & vo), Tete Montoliu (p), Niels-Henning Orsted Pedersen (b), Alex Riel (ds)