シラノシアン、マーテー、アラルコンが共演!『Bach before Bach』 ~バッハへ至る、ドイツ・ヴァイオリン芸術の道
シラノシアンとアラルコンが熱く解き明かす、大バッハのヴァイオリン芸術の源流
大バッハが、ヴァイオリン音楽の最高傑作のひとつ『無伴奏ソナタとパルティータ』に至るまでに書いた作品や、大きな影響を受けたであろう作曲家をテーマとしたアルバム。
イタリアからヴァイオリン芸術をドイツに持ち込んだファリーナから、その後のドイツ・オーストリアを支えた巨匠ムファットやヴェストホフ、バッハのソナタ2曲と若き日のフーガ、シラノシアンがザルツブルクでラインハルト・ゲーベルに学んでいたころから親しんでいるヴァルターのパッサカリア、かつてバッハの作とされていたものの、今では同時代のドレスデン宮廷楽団でコンサートマスターを長年務めたピゼンデルの手によると目されているソナタからの楽章などを収録しています。
アルメニア系フランス人の血を引くシラノシアンと、アルゼンチン出身のアラルコン、ハンガリー出身のマーテーという血筋もあってか、息の合った3人がどの作品でもたいへん熱い演奏を聴かせてくれるのが嬉しいところ。
大家ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァーの息子A.A.シュメルツァーがビーバーの作品を書き換えた「キリスト教徒の勝利」では、一部でチェロの弦に紙を挟んで演奏し、17世紀の戦場を思わせる効果音を加えて驚かせています。
(ナクソス・ジャパン)
[日本語解説付き]
日本語解説…加藤拓未
『Bach before Bach』 ~バッハへ至る、ドイツ・ヴァイオリン芸術の道
【曲目】
1-4. ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV 1021
5. カルロ・ファリーナ(1600頃-1639):第5ソナタ 「ラ・ファリーナ」
6. ヨハン・ゴットフリート・ヴァルター(1684-1748):パッサカリア ~ソナタ 第6番 より
7. 伝J.S.バッハ:アダージョ ~ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ短調 BWV 1024 [ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755)作曲] より
8. J.S.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためフーガ BWV 1026
9. ゲオルク・ムファット(1653-1704):ソナタ ニ長調
10-13. J.S.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV 1023
14. ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフ(1656-1705):ソナタ 第3番 「鐘の模倣」
15. アンドレアス・アントン・シュメルツァー(1653-1701):キリスト教徒の勝利(ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ) [ハインリヒ・ビーバー(1644-1704): 『ロザリオのソナタ』 ソナタ第10番による]
【演奏】
シュシャーヌ・シラノシアン(ヴァイオリン)
バラージュ・マーテー(チェロ、バス・ヴァイオリン)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(チェンバロ)
【録音】
2020年6月、オペラ・ド・ディジョン、フランス
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年09月28日 00:00