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ルツェルン祝祭弦楽合奏団&ダニエル・ドッズ~モーツァルト:ハフナー・セレナーデ KV.250&行進曲 KV.249

ルツェルン祝祭弦楽合奏団

名室内オーケストラ、ルツェルン祝祭弦楽合奏団の現在を伝える、溌溂としたモーツァルト。

ルツェルン祝祭弦楽合奏団は、ルツェルン音楽祭のためのアンサンブルとして、ルドルフ・バウムガルトナーとヴァイオリンのヴォルフガング・シュナイダーハンが1956年に組織し、バロック音楽演奏の名門として戦後のバロック・ブームの一翼を担いました。現在は、ミルシテインから「まるでパガニーニの孫のようだ」と絶賛されたというダニエル・ドッズがコンサートマスター及び音楽監督として、管楽メンバーも含めた室内オーケストラとして高い評価を得ています。

《ハフナー・セレナーデ》として知られるニ長調K.250(248b)は、1776年にザルツブルクの富豪ヨハン・ジークムント・ハフナーⅡ世の委嘱によりハフナー家の結婚式の前夜祭のためにモーツァルトに依頼したものです。モーツァルトがザルツブルグで作曲した曲の中で、このセレナーデは紛れもなく宝石のような作品でしょう。しかし、もうひとつのセレナード(後に交響曲ニ長調K.385「ハフナー交響曲」と知られる)の陰で薄くなっていましたが、第4楽章をクライスラーがヴァイオリンとピアノのための楽曲に編曲したことで有名となっています。このセレナードの第1楽章と終楽章のゆっくりとした序奏は重厚感を感じさせ、第2-4楽章の協奏楽章のメヌエットは伝統に反して短調ですが、驚くほど機知に富んでいます。この旋律は決してシリアスなものではなく、今日「Im M?rzen der Bauer」として知られている民謡の短調変形なのです。

このアルバムでは、指揮者兼ヴァイオリニストのダニエル・ドッズがヴァイオリン・ソロを演奏しています。現代のオーケストラらしく、トランペットやティンパニには古楽器を使用するなど、きびきびと躍動感あふれるテンポで、新鮮な響きのバランスや和声の美しさを際出たせています。

ボーナストラックとして、ヴィンチェンツォ・リギーニ(1756-1812)の「アルモニア・コン・カプリッチョ」が世界初録音されました。リギーニはモーツァルトと同時代に活躍したテノール歌手であり、プラハで劇場アンサンブルの一員、作曲家でした。この曲は、彼の歌劇「救われたエルサレム」のアリアを元にしたヴァイオリンとオーケストラのための美しい作品です。
(ソニーミュージック)

【曲目】
モーツァルト:行進曲 ニ長調 K.249
モーツァルト:セレナーデ第7番 ニ長調 K.250「ハフナー」
ヴィンチェンツォ・リギーニ:歌劇「救われたエルサレム」によるヴァイオリンと管弦楽のためのアルモニア・コン・カプリッチョ(世界初録音)

【演奏】
ルツェルン祝祭弦楽合奏団
ダニエル・ドッズ(指揮&ヴァイオリン)

【録音】
2021年2月27日~3月1日、ルツェルン・カルチャー・コングレスセンター

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年08月26日 12:00