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フルトヴェングラー&VPO/ベートーヴェン:交響曲第7番&第8番(1954)(SACDハイブリッド)<限定盤>

フルトヴェングラー

フルトヴェングラーがウィーン・フィルを指揮した最後の演奏会記録、
ザルツブルクでの「第7&8」が、SACDハイブリッド盤で登場!

ベートーヴェンの「第7」「第8」をふった1954年ザルツブルク音楽祭での記録。フルトヴェングラーがウィーン・フィルを指揮した最後の演奏会記録であるこのディスクの意義は大きいといわざるを得ません。演奏は最晩年のフルトヴェングラーの特長が出たもので、遅いテンポと重いリズム。かつての劇的なテンポは控えられ、美しい造形を生み出しております。力強く、情熱的ではあっても、緊迫した凄みはなく、豊かな広がりと気品を有しています。巨匠が到達した諦観の境地、澄み切った感情の美しさがここに聴けます。
「第7」はキングレコードからLP:K22C-137(1981.10.21)、CD:KICC-2296(1993.7.21)、KICC-1266(2016.6.22)で発売。K22C-137は当初「伊ラウディス原盤による世界初出LP」として発売したもので、音質の良さで大評判となりました。「第8」はLP:K19C-21~2(1980)、K17C-9421(1984.10)、CD:K35Y-43(1980)、KICC-2296、KICC-1266で発売。2曲とも今回、世界初のSACD化!ミラノ・ディスコスが制作したアナログ・テープ(1/4インチ幅、秒速38cm)の非常に良好な音質をキング関口台スタジオで最新デジタル・リマスタリングによりさらに改善して発売します。ライナー・ノーツは宇野功芳氏のものを転載。

「ぼくは1954年のフルトヴェングラーの演奏に特別の感慨を持っている。1930年代、40年代の燃えに燃えたフルトヴェングラーももちろん良い。しかし晩年の演奏の完成度にも強く惹かれざるを得ない。造型においても表情においても、それまでに見られなかった深みを湛えているからで、とくに1954年の演奏に特徴が顕著なのである。(中略)この「第7」も、まぎれもなく1954年の演奏である。フルトヴェングラー独特の内容を十分に保ちながら、テンポの激しい変転を少しでも抑えようとする理性や意思の力が実感されるからである。・・・ (「第8」について)遅いテンポと腰の重いリズムを一貫させ、音の出し方に絶えず意味があり、すばらしい情熱を内燃させた第1楽章、やはり遅いテンポと分厚いひびきで、すごい内容を感じさせる第3楽章あたりは、彼ならではの名演であり、フィナーレも53年盤をはるかに上まわる。録音もひびきの豊かなぶん、このほうが上で、フルトヴェングラーの「第8」の代表盤といえよう。」(宇野功芳 ライナー・ノーツより)
(キングインターナショナル)

【曲目】
ベートーヴェン:
交響曲 第7番 イ長調 作品92
交響曲 第8番 ヘ長調 作品93

【演奏】
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

【録音】
1954年8月30日
フェストシュピールハウス、ザルツブルク
(ライヴ)