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Naxos~2023年1月第1回発売新譜情報(5タイトル)

オーベール

今回は2023年に生誕140年、没後70年を迎える英国の作曲家アーノルド・バックスの交響曲全集&管弦楽作品集(7枚組)に、ブラジルの現代作曲家クラウジオ・サントロの室内楽作品集、オーベールの歌劇“媚薬”の2021年バート=ヴィルトバート・ロッシーニ音楽祭のライヴ録音、シカゴ交響楽団の首席ホルン奏者デイヴィッド・クーパーによるホルン三重奏曲集、ルクセンブルクの現代音楽第2集となるマルコ・ピュッツの管弦楽作品集のCD5タイトルがリリースされます。

ダニエル=フランソワ・オーベール(1782-1871): 歌劇《媚薬》(1831)(フランス語歌唱)(2枚組)
ルチアーノ・アコチェッラ(指揮)クラクフ・フィルハーモニー合唱団&管弦楽団

フランスの歌劇作曲家フランソワ・オーベール。19世紀前半のパリではワーグナーと人気を二分し、またその才能はロッシーニにも比肩するとまで賞賛されましたが、やがてオーベールの人気は下火となり、現在では《フラ・ディアヴォロ》などの一部の作品が上演されるのみです。
この歌劇《媚薬》はウジェーヌ・スクリーブの台本によるもので、フランス田園地方に住む人々の恋愛模様が描かれています。ロッシーニの《オリー伯爵》から影響を受けたとされる筋書きは、村娘テレジーネに恋するギヨームの行動と心の動きが面白可笑しく描写されており、美しい音楽と、生き生きとしたアリアとカヴァティーナで彩られています。1831年に初演された際は200回以上も再演されるほどの大成功を収め、ベルリン、ブリュッセル、ロンドン、ミラノなどの他のヨーロッパの首都で上演され、やがてニューヨークにまで到達。またこの作品はドニゼッティの《愛の妙薬》にも大きな影響を与えました。この演奏は2021年バート=ヴィルトバート・ロッシーニ音楽祭の上演記録です。
(ナクソス・ジャパン)

一部世界初録音
ホルン三重奏曲集~バークリー/ブラームス/レシュノフ
デイヴィッド・クーパー(ホルン)、アレクサンダー・カー(ヴァイオリン)、オライオン・ワイス(ピアノ)

1865年に完成されたブラームスのホルン三重奏曲。ブラームスのホルンを用いた室内楽作品はこの曲のみですが、彼は幼い頃に父からナチュラルホルンを学んでいたこともあり、楽器については熟知したようです。同年に死去した母への追悼の思いや、ドイツの古いコラールなどが織り込まれたこの曲は、完成度の高さによって、以降の作曲家たちに大きな影響を与えました。20世紀になってこの形式に注目したのが英国の作曲家レノックス・バークリー。彼の友人のピアニストから委嘱され、書き上げた三重奏曲は独創的なフレーズと緊密なアンサンブルを要する見事な作品。終楽章には変奏曲が置かれるなど工夫が凝らされています。現代アメリカで高い人気を誇るレシュノフの「ホルン三重奏曲」は、ブラームスだけではなく、彼が敬愛するベートーヴェンからも影響を受けた作品。「闇から光へ」というモットーに基づき、ヴァイオリンの豊かな旋律にはじまり3つの楽器が親密な対話を繰り返しながら、楽しくリズミカルな音楽に変化していきます。
シカゴ交響楽団の首席ホルン奏者デイヴィッド・クーパー、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサート・マスターを務めた経験のあるヴァイオリニスト、アレクサンダー・カー、アメリカを中心に数多くのオーケストラと共演するピアニスト、オライオン・ワイスの3人が素晴らしいアンサンブルを披露しています。
(ナクソス・ジャパン)

ルクセンブルクの現代音楽 第2集~マルコ・ピュッツ(1958-): 管弦楽作品集
アレクサンダー・メルツィン(指揮)コットブス州立劇場フィルハーモニー管弦楽団

1958年ルクセンブルクで生まれた作曲家マルコ・ピュッツ。リエージュでサックスと作曲、指揮法を学び、1987年から作曲家として活動をはじめ、シンフォニック・ウィンド・バンド、室内楽、子供向けミュージカル、弦楽四重奏、オーケストラのために100曲近い作品を書き上げ、多くの賞を獲得。国際的に知られるようになりました。
彼の音楽は、聴衆と演奏家の双方にとって親しみやすく楽しいことが中心的となっています。収録作は「ムード」を除いて世界初録音。「ユーフォニアの声」はあまり注目されることのない楽器の表現力を探求した作品であり、「人生の章」では喜びと悲しみのコントラストが描かれています。また「エレジー」ではバッハのコラールが主題に用いられていますが、旋律はさまざまな形に変形されていきます。「海流」はルクセンブルク文化省の委嘱作品。流動的な旋律がやがてクライマックスを形成し、最後は穏やかな雰囲気に包まれ曲を閉じます。
(ナクソス・ジャパン)

アーノルド・バックス(1883-1953): 交響曲全集&管弦楽作品集(7枚組)
デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ(指揮)ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

2023年に生誕140年、没後70年となるアーノルド・バックス。数多くの交響曲が書かれた19世紀末から20世紀半ばのイギリスにあって、ケルト文化の影響を感じさせる神秘的・幻想的な作風で根強い人気があります。このボックスでは彼の書いた7曲の交響曲をすべて収録。加えて多くの交響詩を含む管弦楽曲が収録されており、バックスの音楽の魅力にどっぷりと浸ることが出来ます。
ロンドンに生まれたバックスはW.B.イェーツの『ケルトの薄明』に接してアイルランドとケルト文化に魅了され、ダブリンに移り住んで当地の文学サークルで活動したこともあります。バックスのケルトへの関心は自然崇拝や妖精物語、民間伝承や神話といった精神的なもの、世界観へ向けられ、後にアーサー王伝説や北欧神話にも広がってゆきます。彼の交響詩や交響曲の多くはそのような関心が育んだ自然現象や伝説の幻想的な表現で、そこでは静まり返った森、荒れ狂う海、古代遺跡が誘う夢想などが、練達の管弦楽法により、時に印象派音楽、時に映画音楽のような効果を伴って描き出されています。
7つの交響曲は1921年から39年までの時期に書かれました。北方的なものに惹かれていたバックスは1932年にシベリウスと会って意気投合し、第5番をシベリウスに献呈しています。その後も意欲的に創作を続けたバックスですが、第2次世界大戦の勃発後は作品数が激減し、交響曲はシベリウスと同じく第7番が最後となりました。オペラ指揮者としても高く評価されていたデイヴィッド・ロイド=ジョーンズ(1934-2022)が指揮するロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の演奏は、ダイナミックで意欲的なもの。『グラモフォン』など英国内外で高く評価されています。
(ナクソス・ジャパン)

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クラウジオ・サントロ(1919-1989): 南アメリカ幻想曲集/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
エマヌエーレ・バルディーニ(ヴァイオリン)、アルカディオ・ミンチュク(オーボエ)、アレシャンドリ・シウヴェリオ(ファゴット)、他

ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」の1枚。19世紀から20世紀にかけて作曲された約100曲のブラジル音楽をブラジルのオーケストラが演奏、録音するという、これまでになかった大がかりな企画です。
このアルバムでは、14の交響曲を含む600曲にものぼる作品を書いたクラウジオ・サントロの室内楽曲を聴くことができます。 1983年、リオデジャネイロで開催された若手音楽家のコンクール用に課題曲を求められたことがきっかけとなり、サントロは15曲から成る「南アメリカ幻想曲集」を作曲しました。当時彼が傾倒していた十二音と無調を基調としつつ、多彩なスタイルを持ち、高度な技巧を要求するこれらの作品は、 現在ブラジルの器楽奏者たちの重要なレパートリーとなっています。またトラック2,4,6,8はブラジリア大学の3人の教授からの依頼で作曲された、オーボエ、ファゴット、クラリネットのための短い作品で「南アメリカ幻想曲」の素材が用いられています。最後に置かれた 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタは、21歳の若きサントロの実験的な作品。サントロ自身によって初演されており、素材の用い方などは後の「南アメリカ幻想曲」に通じるものがあります。
(ナクソス・ジャパン)

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年12月08日 00:00