アラルコン&ミレニアム・オーケストラによるヘンデル・シリーズ第3弾!ヘンデル:オラトリオ“ソロモン”(2枚組)
充実編成と二重合唱が際立つヘンデル後期の傑作、欧州最前線の充実新録音登場
レオナルド・ガルシア・アラルコンのヘンデル・シリーズ第3作は『ソロモン』全曲。アルゼンチン生まれのアラルコンは、モンテヴェルディをはじめイタリアやスペインなど地中海諸国の声楽作品の解釈で際立った成果をあげ、近年はモーツァルトやヘンデルなどの傑作でも出色の演奏を聞かせています。世界的に知られた実力派集団ナミュール室内合唱団の信頼も厚く、同国の古楽レーベルRICERCARでは『サムソン』(RIC411)、『セメレ』(RIC437)とヘンデル後期大作の全曲録音を相次いで成功させてきました。
その流れを受けての今回の新録音は1748年、名声の絶頂にあったヘンデルの新作オラトリオとして大きな成功を収めた『ソロモン』。
2本ずつのトランペットとホルンを含む充実の管楽編成を動員、至るところ二重合唱が効果的な対話を聴かせる聴きどころに事欠かない大作を、俊才歌手たちの持ち味を引き出しながら充実した音の饗宴へと織り上げてゆくアラルコンの手腕は今回も痛快というほかありません。真の母親を見極めるソロモン王の裁きの場面をはじめ、通奏低音楽器一つ一つまで解像度の高い解釈を聴かせるレチタティーヴォも魅力たっぷり。有名な「シバの女王の入城」など器楽合奏はもちろん、全編を通じて古楽器オーケストラの自発性に満ちた演奏がたっぷり味わえるのも嬉しいところ。ヘンデル後期の起伏に富んだ音作りの深みに改めて気づかされる全曲録音です。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759):オラトリオ『ソロモン』 HWV 67
【演奏】
イスラエルの王ソロモン…クリストファー・ロウリー(カウンターテナー)
シバの女王、遊女1…アナ・マリア・ラビン(ソプラノ)
ファラオの娘、ソロモンの妻、遊女2…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(ソプラノ)
祭司ザドク、神官、従者…マシュー・ニューリン(テノール)
レヴィ人…アンドレアス・ヴォルフ(バス)
ミレニアム・オーケストラ(古楽器使用)
ナミュール室内合唱団
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指揮)
【録音】
2022年7月28日(ライヴ)
グラン・マネージュ(ナミュール・コンサート・ホール)、ナミュール、ベルギー
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年01月20日 00:00