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カミーユ・トマが3つのテーマでショパンに取り組んだ3枚組『ショパン・プロジェクト:トリロジー』

カミーユ・トマ

ショパンの作品にチェロを通して新たな光を当てた意欲的プロジェクト。
CD3枚組デラックス・エディション「トリロジー」

以前からショパンの作品に強い憧れを抱いていたフランス系ベルギー人チェリスト、カミーユ・トマが意欲的に取り組んだアルバム『ショパン・プロジェクト』。CD3枚組。「チェリストたちのためのショパン」(CD 1)は歴史を超え、ショパンを最後まで支えたオーギュスト=ジョゼフ・フランショームの他、グラズノフ、クライスラー、ミッシャ・マイスキーなどの編曲で新たな光が当てられたショパンの有名曲が集められています。「室内楽全集」(CD 2)はショパンの室内楽、チェロとピアノのための3作品が収められています。そのうち2作品はフランショームとともに作曲されたもの。三重奏曲はピアノが難曲であるため演奏機会は少ないですが、ショパンが若い時に作った素晴らしい作品です。「フランショームの遺産」(CD 3)はフランショームの作品とフランショームにより4つのチェロのために編曲されたショパンの曲がまとめられ、フランショームの伝説のチェロ、1730年製のストラディヴァリウス「フォイアマン」で演奏されています。また愛、悲しみ、憂鬱など、音楽が表現する感情は200年前も現代も変わることはないと考えるトマがCD 1の最後に選んだのは、セルジュ・ゲンズブールがショパンの前奏曲第4番を基に作曲した有名なシャンソン「Jane B」です。かのジェーン・バーキンと共演しています。
このアルバムは時を超えた、ショパンとフランショームという二人の偉大な作品へのオマージュというだけでなく、「友情」への讃歌でもあるとトマは語ります。まずはショパンとフランショームの友情。それはショパンがポーランドからパリに到着した時から、最後の日々、1849年10月にフランショームが一緒に作曲したチェロ・ソナタの第2楽章と第3楽章をショパンのために弾いた時まで続きました。そしてトマ自身と共演者たちとの間の友情。ピアニストのジュリアン・ブローカル、ジュリアン・リベールとリュカ・ドゥバルグ、グロピウス弦楽四重奏団からインディラ・コッホ、フリーデマン・アイヒホルン、アレクシア・アイヒホルン、そしてトマの師であるフランス・ヘルメルソンとヴォルフガング・エマヌエル・シュミットに、若きチェリスト、ハン・ジェミンと世代を超えた友人たちへの思いもこのアルバムには込められています。
(ユニバーサル・ミュージック/IMS)

《CD 1》
ショパン:1) 夜想曲ロ短調Op.posth.(M.マイスキーによるチェロとピアノ編)、2) 24の前奏曲Op.28より第4番ホ短調(フランショームによるチェロとピアノ編/C.トマ編)、3) ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11より第2楽章(J.ブローカルとC.トマによるチェロとピアノ編)、4) ワルツ第19番イ短調(C.トマによるチェロとピアノ編)、5) 3つの夜想曲Op.15より第1番ヘ長調(フランショームによるチェロとピアノ編)、6) 夜想曲ハ短調(C.トマによるチェロとピアノ編)、7) 17のポーランドの歌Op.posth.74より第2番:春(C.トマによるチェロとピアノ編)、8) 24の前奏曲Op.28より第15番変ニ長調『雨だれ』(フランショームによるチェロとピアノ編)、9) 4つのマズルカOp.68より第2番イ短調(C.トマによるチェロとピアノ編)、10) 12の練習曲Op.10より第6番変ホ短調(グラズノフによるチェロとピアノ編)、11) 12の練習曲Op.25より第7番嬰ハ短調(グラズノフによるチェロとピアノ編)、12) 2つの夜想曲Op.27より第1番嬰ハ短調(C.トマによるチェロとピアノ編)、13) 3つのワルツOp.34より第2番イ短調(フランショームによるチェロとピアノ編)、14) 夜想曲ホ短調Op. posth.72 No.1(タネーエフによるチェロとピアノ編)、15) 4つのマズルカOp.67より第4番イ短調(クライスラー編/C.トマによるチェロとピアノ編)、16) 24の前奏曲Op.28より第6番ロ短調(フランショームによるチェロとピアノ編)、17) ゲンズブール:Jane B(ショパンの前奏曲第4番ホ短調Op.28 No.4による)(J.ブローカルとC.トマによるチェロとピアノ編)
【演奏】ジュリアン・ブローカル(ピアノ)ジェーン・バーキン(ヴォーカル)(17)
【録音】2022年9月1-2日(1, 2, 7, 8, 10-15)、2023年2月7日(3)ベルリン、エミール・ベルリナー・スタジオ、2023年1月12日、ベルリン、テルデックス・スタジオ(4-6, 9, 16)、2023年2月10日、パリ、ラ・セーヌ・ミュジカル(17)

《CD 2》
ショパン:1-4) ピアノ三重奏曲ト短調Op.8、5-8) チェロ・ソナタ ト短調Op.65、9-10) 序奏と華麗なるポロネーズOp.3、11-13) ショパン、フランショーム:マイアベーアの歌劇『悪魔ロベール』の主題による協奏的大二重奏曲
【演奏】ダニエル・ホープ(ヴァイオリン)(1-4)、ジュリアン・ブローカル(1-8)、ジュリアン・リベール(9-10)、リュカ・ドゥバルグ(11-13)(ピアノ)
【録音】2023年1月11日(1-4)、2月7日(5-13)、ベルリン

《CD 3》
1) ショパン:24の前奏曲Op.28より第4番ホ短調(フランショームによるチェロ編/M.シュピンドラーによる4つのチェロ編)、2) フランショーム:3つの夜想曲Op.14より第1番、ショパン:3) 24の前奏曲Op.28より第15番変ニ長調『雨だれ』(フランショームによる4つのチェロ編)、4) ピアノ・ソナタ第2番ロ短調Op.35より第3楽章:葬送行進曲(フランショームによる4つのチェロ編)、5) フランショーム:3つの夜想曲Op.15より第1番、6) ショパン:24の前奏曲Op.28より第13番ヘ長調(フランショームによる4つのチェロ編)、フランショーム:チェロのための12の練習曲Op.35より7) 第11番、8) 第7番、9-13) ロシアのアリアによる変奏曲(チェロと弦楽四重奏のための)、ショパン:24の前奏曲Op.28より14) 第9番ホ長調(フランショームによる4つのチェロ編)、15) 第20番ハ短調(フランショームによる4つのチェロ編)、16) チェロ・ソナタ ト短調Op.65より第3楽章『Souvenir』(W.E.シュミットによるチェロと弦楽四重奏編)
【演奏】ヴォルフガング・エマヌエル・シュミット(1-6, 9-16)、ハン・ジェミン(1, 3, 4, 6, 14, 15)、フランス・ヘルメルソン(1, 3, 4, 6, 14, 15)(チェロ)、インディラ・コッホ(9-13, 16)、フリーデマン・アイヒホルン(9-13, 16)(ヴァイオリン)、アレクシア・アイヒホルン(ヴィオラ)(9-13, 16)
【録音】2022年8月30-31日(1, 3, 4, 6, 9-16)、2023年1月9日(2, 5, 7, 8)、ベルリン
【演奏】カミーユ・トマ(チェロ)

同時発売 上記3枚組からの1枚物「エッセンシャル」

カミーユ・トマ

ショパンと彼を最後まで支えた友人フランショームの音楽を“ゆかり”のあるチェロで紡ぐ

フランス系ベルギー人のチェリスト、カミーユ・トマによる、ショパンの友人だったオーギュスト=ジョゼフ・フランショーム(1808-1884)とショパンの作品を採り上げたアルバムです。フランショームはショパンからチェロ・ソナタを献呈されたフランスのチェリスト、作曲家で死の直前まで交流がありました。「君を愛している。それが君に言えることのすべてだ。なぜなら僕は眠気と病気で倒れそうだから」。ショパンが人生の最後に書いた手紙はフランショームに宛てたものでした。これはその言葉です。以前からショパンの作品に強い憧れを抱いていたトマは、主にピアノ作品を作曲していたショパンが晩年に作曲した「チェロとピアノのためのソナタ」Op.65をかなり前から弾いていましたが、それが友人のチェリストであるフランショームに献呈されたものであることを知った時、2019年にトマは世界で最も美しいチェロの一つである1730年製のストラディヴァリウス「フォイアマン」を日本音楽財団から貸与されることになりました。そして驚いたことにそれはフランショームも所有していたものでした。カミーユは「この信じられない瞬間に直面して、ショパンに(特にそのソナタに)捧げるアルバムを録音することは全く自然なこととなりました」と語っています。フランショームの作品とフランショームにより4つのチェロのために編曲されたショパンの曲がフランショームの伝説のチェロ「フォイアマン」で演奏されています。

CD収録予定
1) ショパン:24の前奏曲Op.28より第4番ホ短調(フランショームによるチェロ編/M.シュピンドラーによる4つのチェロ編)、2) フランショーム:3つの夜想曲Op.14より第1番、ショパン:3) 24の前奏曲Op.28より第15番変ニ長調『雨だれ』(フランショームによる4つのチェロ編)、4) ピアノ・ソナタ第2番ロ短調Op.35より第3楽章:葬送行進曲(フランショームによる4つのチェロ編)、5) フランショーム:3つの夜想曲Op.15より第1番、6) ショパン:24の前奏曲Op.28より第13番ヘ長調(フランショームによる4つのチェロ編)、フランショーム:チェロのための12の練習曲Op.35より7) 第11番、8) 第7番、9-13) ロシアのアリアによる変奏曲(チェロと弦楽四重奏のための)、ショパン:24の前奏曲Op.28より14) 第9番ホ長調(フランショームによる4つのチェロ編)、15) 第20番ハ短調(フランショームによる4つのチェロ編)、16) チェロ・ソナタ ト短調Op.65より第3楽章『Souvenir』(W.E.シュミットによるチェロと弦楽四重奏編)

【演奏】カミーユ・トマ、ヴォルフガング・エマヌエル・シュミット(1-6, 9-16)、ハン・ジェミン(1, 3, 4, 6, 14, 15)、フランス・ヘルメルソン(1, 3, 4, 6, 14, 15)(チェロ)、インディラ・コッホ(9-13, 16)、フリーデマン・アイヒホルン(9-13, 16)(ヴァイオリン)、アレクシア・アイヒホルン(ヴィオラ)(9-13, 16)
【録音】2022年8月30-31日(1, 3, 4, 6, 9-16)、2023年1月9日(2, 5, 7, 8)、ベルリン

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年03月24日 12:00