WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.231
ハーブ・エリス『マン・ウィズ・ザ・ギター』(1965)
ハーブ・エリス(g)
テディ・エドワーズ(ts)
ロン・フェイアー(org)
モンティ・バドウィッグ(b)
スタン・リーヴィー(ds)
1965年、ロサンジェルスにて録音
曲目:
01.エンプティ・ルームズ
02.スウィンギン・オン・ア・シューストリング
03.AMブルース
04.テネシー・ワルツ
05.ハービン
06.ベサメ・ムーチョ
【アルバム紹介】
1.名ギタリスト、ハーブ・エリスの隠れ名盤
2.ロック・ギタリストがよく使うチョーキングを活かしたプレイ・スタイルが特徴
3.オルガン入りのクインテット編成、テナー・サックスには名手テディ・エドワーズが参加
今回ご紹介するのは名ギタリスト、ハーブ・エリスの隠れ名盤になります。
ハーブ・エリスはテキサス生まれですが、主にアメリカ西海岸を拠点に、ウェストコースト・ジャズ・シーンで活躍したギタリストです。
経歴としては1950年代のオスカー・ピーターソン・トリオ(ドラムレスによるピアノ、ギター、ベース編成)での名プレイが良く知られています。オスカー・ピーターソンとは以降も生涯にわたって幾度か共演しており、お互い盟友といえる存在でした。
ジャズ・ギタリストでありながら、ロック・ギタリストがよく使うチョーキングを活かしたプレイ・スタイルが特徴です。
本作はオルガン入りのクインテット編成で聴かせており、テナー・サックスには名手テディ・エドワーズが参加しています。
楽曲はハーブ・エリスのオリジナル(01,05)の他、“テネシー・ワルツ”や“べサメ・ムーチョ”などのスタンダード・カヴァーを取り上げています。
【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
スロウなブルース“エンプティ・ルームズ”。
ブルージーなギター、サックス、そしてアーシーなオルガンが光る、渋いブルースナンバーです。
テーマはギターとサックスがユニゾンでスロウなリズムの上、どっしりとした大らかなフレーズを奏でてゆきます。テーマの提示が終わると、最初はギター・ソロになります。ストレートで正攻法なジャズ・ギター・スタイルで時おりチョーキングを交えて展開します。続いて、渋さ抜群のテナー・サックス、そしてソウルフルなオルガンとソロを聴かせ、テーマに回帰し、シンプルに再現してエンディングに向かいます。
隠れ名盤、と言われるだけに、強烈な押し曲はないアルバムなのですが、ブルースあり、ジャズ・ロックあり、といった内容に、60年代の時代の空気がたっぷりと感じられる、そんな一枚です。
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タグ : WEEKEND JAZZ
掲載: 2023年06月09日 10:00