ティボー・ガルシア『エル・ボエミオ (バリオス: ギター作品集)』
天才的ギタリストとよばれるティボー・ガルシアによる、伝説的ギター作曲家アグスティン・バリオスに捧ぐアルバムが完成
ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ、日本語解説・日本語帯付き
多くの演奏者からも天才的ギタリストとよばれるティボー・ガルシアは、パラグアイのギターの名手であり作曲家でもあるアグスティン・バリオス=マンゴレ(1885-1944)に、このアルバム『エル・ボエミオ』でオマージュとして捧げています。彼の楽器のための最も有名な作曲(約300曲を書いた)の中には、ティボー・ガルシアのエラートへの2枚目のアルバム『バッハ・インスピレーションズ』に収録された3連作「大聖堂」があります。『トゥールーズ生まれのこのギタリストの「流れるようで清澄な解釈」を、軽快な段落の波打つような発音と、より劇的なパッセージの急峻な推進力との間の説得力のある緊張感ある演奏』とグラモフォン誌は称賛しています。
ティボー・ガルシアが説明するように、バリオスはギタリストのレパートリーには欠かせない作曲家であり、その音楽は、南米のポピュラー音楽と、彼が崇拝する作曲家であるショパンやシューマンのロマンティシズムを巧みにミックスしたものです。このアルバムでは、バリオス自身による16曲のバラエティに富んだ作品に加え、ショパンの「24の前奏曲Op.28~第20番」、シューマンの『子供の情景』より「トロイメライ」、ベートーヴェンの「月光ソナタ」からの冒頭楽章の3曲の、もともとピアノのために書かれた有名な楽曲のトランスクリプションも収録されています。
このアルバムには、バリオスの音楽に加え、パラグアイのミュージシャンで詩人のオルランド・ロハスによる彼の2つの詩の朗読も収録されています。アルバム名にもなっている最初の詩では、バリオスは自らを放浪のトルバドゥールとして描いています。2つめは、バリオスが部族の衣装を着て演奏し、ニツガ・マンゴレという名前を使うことで敬意を表し、パラケイの先住民グアラニー族を想起させています。(ニツガはアグスティンの逆さ書きで、マンゴレはグアラニー族の酋長の名前で、グアラニー語は今でもパラグアイで広く使われている)。
「バリオスの音楽は、パラグアイの自然やジャングルの動植物からインスピレーションを得、ギターの魂そのものを表現するユニークな作曲家であり、今日皆さんと彼の作品を分かち合いたい」とティボー・ガルシアは語っています。
(ワーナーミュージック・ジャパン)
【曲目】
アグスティン・バリオス:
1. 森に夢みる
2. サンバの調べ
3. マズルカ・アパッショナート
フレデリック・ショパン:
4. 24の前奏曲Op.28 ~第20番[アグスティン・バリオス編]
アグスティン・バリオス:
5. 神様のお慈悲に免じてお恵みを
6. マシーシ
7. パラグアイ舞曲 第1番
8. ヴィダリータ (オルランド・ロハスによる詩「エル・ボエミオ」の朗読付き)
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:
9. ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調Op.27-2『月光』
~ 第1楽章:Adagio sostenuto[アグスティン・バリオス編](イ短調)
アグスティン・バリオス:
10. 蜜蜂
11. フリア・フロリダ
12. クリスマスの歌
13. ワルツ Op.8-3
14. ワルツ Op.8-4
15. 告白(ロマンサ)
16. 悲しみのショーロ
17. オルランド・ロハスによる詩「信仰告白」 (朗読のみ)
18. 前奏曲 ハ短調
ロベルト・シューマン:
19. トロイメライ Op.15-7[アグスティン・バリオス編]
[以下ボーナス・トラック]
アグスティン・バリオス:
20-22. 大聖堂
23. カアサパ(アグスティン・バリオス自身による演奏)
【演奏】
ティボー・ガルシア(ギター:1-16 18-22)
オルランド・ロハス(朗読:8 & 17)
アグスティン・バリオス(ギター:23)
【録音】
2023年2月11-13日、フランス、ルーアン、Chapelle Corneille(1-19)
2018年3月23-26日、フランス、アラス、Salle des concerts de Arras (20-22)
1928年5月10日、ブエノスアイレス、Estudios Odeon (23)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年07月21日 12:00