フィラデルフィア木管五重奏団『コンプリート・コロンビア・アルバム・コレクション』(12枚組)~オーマンディ時代の名手達のアンサンブル!
管楽器ファン垂涎!キンケイド、パニッツ、デ・ランシー、ジリオッティ、ショーンバッハ、ジョーンズ・・・オーマンディ時代のフィラデルフィア管弦楽団を支えた管楽奏者が結集した伝説のアンサンブルの全貌が蘇る!世界初CD化音源を多数収録した12枚組CDボックス
フィラデルフィア木管五重奏団は、1950年にフィラデルフィア管弦楽団の主要木管楽器奏者で結成されました。当時はユージン・オーマンディが音楽監督の時代でしたが、ストコフスキー時代からの名奏者キンケイド(フルート)、シェーンバッハ(ファゴット)、ジョーンズ(ホルン)に加え、第2次大戦後に加わったデ・ランシー(オーボエ)、ジリオッティ(クラリネット)が中心メンバーで、このオーケストラのソリストとして頻繁に演奏したルドルフ・ゼルキンは、これら首席管楽奏者たちの音色と芸術性に魅了され一緒にレコードを作ろうと持ちかけました。ベートーヴェンとモーツァルトのピアノと管楽器のための五重奏曲の演奏で、1953 年にコロンビアからレコーディング・デビューを果たしました。
こうして、マンハッタンにあるコロンビアの30番街スタジオでグループの歴史が始まりました。それから15 年に及び、その間アンサンブルは木管五重奏曲の多くの優れた作品に焦点を当てました。さらに、ゲスト演奏者がコンサートだけでなくレコーディングにも参加することも多く、同時代の作曲家だけでなく、伝説のジャズトランペット奏者オーネット・コールマンが書いたクラシック枠外の音楽までレパートリーを広げました。
「それでも重要なのはアンサンブルであり、フィラデルフィアのメンバーは最高のアンサンブル演奏を提供して、彼らは呼吸を一つにしているようだ。完璧な統一感とともに満ち引きをしている音楽は誠に素晴らしい」と、米「ハイ・フィデリティ」誌では高く評価されました。またこれらの録音は、創立メンバーのうち、キンケイドからパニッツへ、シェーンバッハからガーフィールドへとその伝統が継承されていくさまも刻みこんでいます。
フィラデルフィア木管五重奏団は 1968 年に最後の録音をリリースしましたが、アナログ時代の後期には彼らのアルバムはレコード店の棚から事実上消えていました。フィラデルフィアの管楽器セクションの伝説的な評判のおかげで、このセットに含まれるアルバムの多くは、管楽器のレジェンド的な地位を獲得しており、今回はその全てを12枚組のCDに収録しています。2022年8月に発売されたボストン交響楽団室内アンサンブルのセットに続き、20世紀後半のアメリカのメジャー・オーケストラ奏者の高い水準が刻みこまれた録音といえましょうし、フィラデルフィア管弦楽団との提携で復刻が進むオーマンディ時代の録音の全貌を補完する意味合いを持つ、歴史的意義を持つ復刻と言えましょう。
アンサンブルの録音の大部分、CD 12 枚のうち 8 枚は、オリジナルのアナログ・マスターテープから24bit/192kHzでリマスタリングされ初めてこのコレクションに収録されています。これまでのソニークラシカルの「アルバム・コレクション」シリーズ同様、各ディスクは米国初出LPのデザインを復刻した紙ジャケット(表裏ともにLPから精細にスキャンして再現)に封入され、録音データやマトリックス番号・発売日などの情報を網羅したトラックリストが掲載されたオールカラー・ブックレットとともに厚紙製クラムシェル・ボックスに収容され、コレクターズ・アイテムとしての価値を高めています。完全生産限定盤。
収録内容
<CD1>
モーツァルト:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K.452
ベートーヴェン:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 Op.16
[共演]ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
[録音]1953年9月22-23日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD2>
ヤナーチェク:コンチェルティ-ノ JW VII/11
[共演]ルドルフ・フィルクスニー(ピアノ)、ジェイコブ・クラチマルニック(ヴァイオリン)、デイヴィッド・マディソン(ヴァイオリン)、サミュエル・リフシー(ヴィオラ)
[録音]1954年6月23日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
ヤナーチェク:組曲「青春」
[共演]レオン・レスター(バス・クラリネット)
[録音]1954年5月17日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD3>★
ヒンデミット:小室内音楽 Op.24 No.2
イベール:3つの小品
ウジェーヌ・ボザ:管楽五重奏のためのスケルツォ Op.48
ハイドン:ディヴェルティメント第1番 変ロ長調 Hob.II:46
ベートーヴェン:管楽六重奏曲 変ホ長調 Op.71
[録音]1953年6月1-2日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD4>★
シェーンベルク:管楽五重奏曲 Op.26
[録音]1956年5月14-15日、7月27日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD5>★
バーバー:夏の音楽 Op.31
ニールセン:管楽五重奏曲 Op.43
[録音]1958年9月9-10日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD6>★
プーランク:六重奏曲 FP 100 *
ミヨー:ルネ王の暖炉 Op.205
フランセ:オーボエ、クラリネット、バスーンのためのディヴェルティスマン
[共演]フランシス・プーランク(ピアノ)*
[録音]1960年3月17日*、9月21,23日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD7>★
モーツァルト:ディヴェルティメント第8番 ヘ長調 K.213
モーツァルト:ディヴェルティメント第14番 変ロ長調 K.270
レイハ:五重奏曲第2番 変ホ長調 Op.88
[録音]1960年9月9,21日、1957年6月7日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD8>★
トッホ:5つの小品 Op.83
トッホ:フルート、クラリネット、バスーンのためのソナチネッタ Op.84
[録音]1962年7月13日、9月24日ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
カウエル:弦楽四重奏曲第5番
[演奏]ボザール弦楽四重奏団
[録音]1962年9月18-19日ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD9>★
グレインジャー:ウォーキング・チューン
ポール・デ・ウェイリー:オーバード(朝の歌)
パーシケッティ:パストラル Op.21
シューベルト:ロザムンデ D.797
ストラヴィンスキー:パストラーレ(1923)*
ストラヴィンスキー:パストラーレ(1933)
ピエルネ:パストラーレ Op.14-1
ジョリヴェ:クリスマスのパストラル
ミヨー:2つのスケッチ Op.227b
[共演]ジュディス・ブレゲン(ソプラノ)*
[録音]1963年4月16日、5月4日、9月24日、10月15,29日、
1954年5月17日、1960年9月22日*、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD10>★
ヴィヴァルディ:室内協奏曲 ト短調 RV.103
カンビーニ:管楽五重奏曲第3番 ヘ長調
ロッシーニ:四声のソナタ曲第4番 変ロ長調
ポンキエッリ:ピアノ伴奏付き管楽四重奏曲 変ロ長調 Op.110*
[共演]アントニー・ディ・ボナヴェントゥーラ(ピアノ)*
[録音]1964年2月25日、6月9日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD11>
モーツァルト:
管楽器のための協奏交響曲 変ホ長調 K.297b
[共演]ユージン・オーマンディ(指揮)フィラデルフィア管弦楽団
[録音]1957年12月23日、フィラデルフィア、ブロードウッド・ホテル
ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K.452
[共演]ロベール・カサドシュ(ピアノ)
[録音]1963年11月16日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
<CD12>★
オーネット・コールマン:
フォルムとサウンド
[共演]オーネット・コールマン(トランペット)
[録音]1967年3月17日、ニューヨーク、ヴィレッジ劇場
聖者と兵士
宇宙飛行
[演奏]フィラデルフィア室内交響弦楽四重奏団
[録音]1967年3月17,31日、ニューヨーク、
★初CD化
【演奏】
フィラデルフィア木管五重奏団
ウィリアム・キンケイド(フルート;首席1921-1960在任)
ロバート・コール(フルート;1950-1962在任、副首席1952、首席補佐1952-1962)
マレイ・パニッツ(フルート;首席1961-1989在任)
ジョン・デ・ランシー(オーボエ:1946-1977在任、副首席1948-1954、首席1954-1977)
アンソニー・ジリオッティ(クラリネット:首席1949-1996在任)
ソル・シェーンバッハ(ファゴット:首席1937-1957在任)
バーナード・ガーフィールド(ファゴット:首席1957-1999在任)
メイソン・ジョーンズ(ホルン:1938-1978在任、共同首席1939-1941および1945-1946、首席1946-1978、パーソネル・マネージャー1963-1986)
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2023年08月25日 12:00