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ル・コンソート~『「フィラルモニカ夫人」と17世紀末のロンドンの音楽愛好家たち』


[Alpha Classics 公式チャンネルより]

フランス最前線の俊才たちが奏でる、みずみずしいロンドンの南国趣味

これまで2度の来日公演を成功させ2020年代の古楽シーンを日本でも賑わせているフランスのチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーが、ウィリアム・クリスティとの共演でも注目される気鋭バロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルトをはじめ、新世代の名手たちと伸縮自在の編成で新鮮な演奏を聴かせる古楽器アンサンブル、ル・コンソート。
好評が続くALPHAレーベルでのリリース最新作は、バロック後期の英国を舞台にしたアルバムです。
18世紀初頭、声楽の本場イタリアで成功を重ねた若きヘンデルの渡英後すぐロンドンでオペラが流行しましたが、それはその頃までに同地でイタリア人音楽家たちの技量が定評を得ていたため。
このアルバムでは17世紀後半にナポリからロンドンに渡ったヴァイオリンの名手マッテイスを筆頭に、イタリアのトリオ・ソナタに大きな影響を受けた世代であるパーセルの小編成作品、そしてヘンデル渡英の時期に「フィラルモニカ〔=音楽愛好〕夫人」の筆名の下、イタリア語の表題を添えロンドンで刊行された2つの曲集から選曲し、起伏に満ちたプログラムで1700年前後の英国人たちのイタリア熱狂を活写します。
いずれ劣らぬ気品に満ちた構成が美しい英国の音楽と、マッテイスが綴った情熱的な響きとのコントラストも絶妙。英国の大都市の気風と南国の音楽家とが互いに刺激を与えあった300年前の世界の躍動を、ル・コンソートならではの精緻とパッションの調和する演奏が遺憾なく甦らせてゆくさまが、古楽器の味わいをよく捉えた俊才技師ユーグ・デショーのエンジニアリングで克明に味わえます。
(ナクソス・ジャパン)

輸入盤

 

国内仕様盤

[解説日本語訳付き]
※ 国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生

 

【曲目】
1. ニコラ・マッテイス(1649頃-1699以降〔1713?〕):Andamento malinconico 憂鬱な足取り (組曲 ト短調 より)

2. ヘンリー・パーセル(1659-1695):ソナタ ト短調 Z 807
(『4声部のための10のソナタ』〔1697〕より)

3-6. フィラルモニカ夫人(生歿年不詳、1715年前後に活躍):第3ソナタ ト短調
(『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロのためのソナタ集 第1部』より)

7-9. マッテイス:組曲 ハ短調

10. パーセル: トランペット・チューン

11-14. フィラルモニカ夫人:第6ソナタ ト長調
(『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロのための室内ディヴェルティメント集』より)

15. マッテイス:Diverse bizzarrie sopra la vecchia sarabanda o puru ciaccona 昔のサラバンダの調べに乗せた様々な異趣、またはチャコーナ

16-18. フィラルモニカ夫人:第5ソナタ ハ短調
(『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロのための室内ディヴェルティメント集』より)

19. パーセル:The Queen’s Dolour 女王の悲しみ Z 670(2挺のヴァイオリンによる演奏)

20-23. マッテイス:組曲 イ短調

24-27. フィラルモニカ夫人:第4ソナタ ロ短調
(『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロのためのソナタ集 第1部』より)

28-31. マッテイス:組曲 ト短調

32. パーセル:Two in one upon a ground 同じ調べを二人で、低音上で(同度カノン)Z 627-16
(劇付随音楽《ダイオクリージャン》Z 627より)

33. マッテイス:Maniera italiana イタリア流儀の装飾技法

【演奏】
ル・コンソート(古楽器使用)
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト(ヴァイオリン)
ソフィ・ド・バルドネーシュ(ヴァイオリン)
ハンナ・ザルツェンシュタイン(チェロ)
ジュスタン・テイラー(チェンバロ)

ルイーズ・エアトン(ヴァイオリン)[1、15、20-23]

【録音】
2023年2月 ドイツ新教教会、パリ

収録時間: 71分

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年09月22日 00:00