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ミリアム・リニョル『フォルクレ父子:ヴィオール作品全集』(2枚組)~手稿譜作品と一族全員の作品を網羅!

フォルクレ父子:ヴィオール作品全集

「悪魔のように弾く」ヴィオールの大家、手稿譜作品と一族全員の作品を網羅!

クープランやアルビノーニと同世代で、フランス人が愛した弦楽器ヴィオールの希代の名手として幼少期から王室で活躍、13歳年上の「天使のように弾く」と讃えられたマレと並び称され「悪魔のように弾く」と讃えられたアントワーヌ・フォルクレ。その作品は当人の歿後、生前彼から酷い暴力を受けていた息子ジャン=バティスト・フォルクレにより整理・出版されました。作者の技量が反映された難曲揃いで現代のヴィオール奏者たちも頻繁に演奏しますが、近年はその全てが父の作ではなく、同様に凄腕ヴィオール奏者だった息子の創出した部分が大部分に渡ると考えられています。

現代フランス随一のヴィオール奏者ミリアム・リニョルは今回、信頼できる演奏仲間たちと共に「フォルクレ」の名で残る作品を全て、手稿譜のみ現存する曲や別作曲家名義で知られてきた曲まで含め網羅し全曲録音。
「悪魔的なイメージを含む先入観を全て斥け、白紙の状態から新たに解釈を進めたことの意義は極めて大きかった」とリニョルは語っています。

通奏低音にはクラヴサンや撥弦楽器に加え8弦のヴィオールも用い、曲によっては高音部向けヴィオールも演奏、出版譜だけでは見えてこないフォルクレ一族の全貌に迫りました。
特に「甥のフォルクレ」として知られたジャン=バティストの弟ニコラ=ジル(アントワーヌの弟ミシェルと共にオルガニストとして活躍したところからの綽名)の曲に出会えるのは貴重。

ALPHAでも活躍の多い技師アリーヌ・ブロンディオの克明かつ自然なエンジニアリングが奏者たちの阿吽の呼吸を見事に捉え、意外に古風なヴィオール三重奏から出版譜作品の縦横無尽のヴィルトゥジティまで、一族の音世界を鮮やかな演奏で堪能できる画期的な2枚組です。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
【CD 1】
アントワーヌ・フォルクレ(1671-1744)作と推定
1-4. ヴィオールのための作品(手稿譜による)
1. Allemande アルマンド(中声部補筆: ミリアム・リニョル)
2. La Girouette 風見鶏(低音部補筆: ミリアム・リニョル)
3. La Vénitienne ヴェネツィア風(ロベール・ド・ヴィゼー〔1650/65頃~1732以降〕編曲によるリュート独奏版/ヴォドリ・ド・セズネ写本より)
4. Rondeau ロンド

ニコラ=ジル・フォルクレ(1703-1761)
5. Rondeau « Que je regrette Papillon » ロンド「わたしは悔しい、蝶々の君よ」

アントワーヌ・フォルクレ作と推定
6. Muzette ミュゼット(ド・ヴィゼー編曲によるリュート独奏版/ヴォドリ・ド・セズネ写本より)
7. Prélude プレリュード

ジャン=バティスト・フォルクレ(1699-1782)
8-10. 三つのヴィオールのための作品(手稿譜による)
8. Allemande アルマンド
9. Courante クラント
10. Sarabande サラバンド アントワーヌ・フォルクレ作と推定
11. Menuet ムニュエ(メヌエット)

ニコラ=ジル・フォルクレ
12. Rondeau Musette « N’espère plus jeune Lisette » ロンド=ミュゼット「もう期待しないで、うら若きリゼット」

アントワーヌ・フォルクレ作と推定
13. Branle ブランル(中声部補筆: ミリアム・リニョル)

アントワーヌ&ジャン=バティスト・フォルクレ
14-18. ヴィオールと通奏低音のための組曲 第1番 ニ短調
14. Allemande La La Borde アルマンド「ラ・ボルド」
15. La Forqueray フォルクレ
16. La Cottin コタン
17. La Bellemont ベルモン
18. La Portuguaise ポルトガル風
19. La Couperin クープラン

20-25. ヴィオールと通奏低音のための組曲 第4番 ト短調
20. La Marella マレッラ
21. La Clément クレマン
22. Sarabande La D’aubonne サラバンド「ドーボンヌ」
23. La Bournonville ブルノンヴィル
24. La Sainscy センシ
25. La Carillon de Passy パッシーの鐘

【CD 2】
アントワーヌ&ジャン=バティスト・フォルクレ
1-5. ヴィオールと通奏低音のための組曲 第2番 ト長調
1. La Bouron ブロン
2. La Mandoline マンドリン
3. La Dubreüil デュブリュイユ
4. La Leclair ルクレール
5. Chaconne La Buisson ビュイソン(茂み)

6-12. ヴィオールと通奏低音のための組曲 第3番 ニ長調
6. La Ferrand フェラン
7. La Régente レジャント(摂政)
8. La Tronchin トロンシャン
9. La Angrave アングラーヴ
10. La Du Vaucel デュ・ヴォーセル
11. La Eynaud エノー
12. Chaconne La Morangis ou La Plissay シャコンヌ「モランジまたはプリセ」

13-18. ヴィオールと通奏低音のための組曲 第5番 ト短調
13. La Rameau ラモー
14. La Guignon ギニョン
15. Sarabande La Léon サラバンド「レオン」
16. La Montigni モンティニ
17. La Silva シルヴァ
18. La Jupiter ジュピテール

アントワーヌ・フォルクレと推定
19. Musette ミュゼット

【演奏】
ミリアム・リニョル(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ガブリエル・リニョル(テオルボ、バロックリュート、バロックギター)
ジュリアン・ヴォルフス(クラヴサン〔チェンバロ〕)
リュシル・ブーランジェ(ドシュ・ド・ヴィオール〔ディスカント・ガンバ〕)
パウ・マルコス・ビセンス(ドシュ・ド・ヴィオール、バス・ド・ヴィオール)
マティルド・ヴィアル(バス・ド・ヴィオール)

【録音】
2023年2月11-16日 ベギン修道会教会、サン・トロン(ベルギー)

総収録時間: 156分(78分/78分)

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2024年05月15日 00:00