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Naxos~2024年6月第2回発売新譜情報(6タイトル)

タイケ

今回は行進曲「旧友」で知られるカール・タイケの作品を網羅する全3巻のシリーズの第1弾に、ポッペンとケルン室内管弦楽団のモーツァルト:ミサ曲第3集、ギリシャの作曲家ペトリディスのオラトリオ「聖パウロ」と交響曲第1番、ブゾーニのピアノ作品集第12集など、世界初録音を含むCD8タイトルがリリースされます。

カール・タイケ(1864-1922):行進曲集 第1集
王立スウェーデン海軍バンド、アレクサンドル・ハンソン(指揮)

スポーツ番組のオープニングテーマやBGMとしてしばしば使用されるタイケの「旧友」。メロディを耳にすれば「ああ、あの曲ね」と頷く人も多いことでしょう。しかし作曲者タイケの他の作品はほとんど聴かれることはありません。そんな彼の作品を集めた全3巻からなるシリーズが始動。第1集には「旧友」を含む全17曲を収録。アレクサンドル・ハンソン率いる王立スウェーデン海軍バンドによる演奏です。
幼い頃から軍楽に接していたというタイケですが、あまりにも謙虚な人柄だったためか、軍楽隊に入隊しても高い階級に達することはありませんでした。19歳で歩兵第123「国王カール」連隊(ヴュルテンベルク歩兵第5連隊)に入隊、駐在していたシュヴァーベンの都市ウルムで何曲かの行進曲を作曲した後、1889年に退役するにあたり「旧友」を書き上げ上官パウル・エールテに贈ったものの、常々タイケに嫌がらせをしていたエールテはこの作品を「ストーブで燃やすべきだ」と酷評したというエピソードが伝えられています。警察官となり1895年にウルムからポツダムへ居を移した頃から彼の作品が人気を集め、「Schutzmannschaft=音楽家の警察官」として国外でも知られるようになります。やがて肺炎を患い警察官を辞め、1909年にはブランデンブルクのランツベルク・アン・デア・ヴァルテの地方公務員になりました。彼が生涯に書いた100曲以上の行進曲や舞曲は、出版者のヘルマン・ジルヴェデルによって出版されドイツ国内外で人気を博しましたが、作品の権利を譲渡してしまったタイケ自身は富を得ることはできず、貧困のまま同地で生涯を終えました。このシリーズでは、タイケの胸が沸き立つような行進曲や舞曲を何人かのアレンジャーによる吹奏楽版でお楽しみいただけます。
(ナクソス・ジャパン)

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):ミサ曲全集 第3集~三位一体の祝日のためのミサ K. 167/ミサ・ブレヴィス K. 194&K. 275
クリストフ・ポッペン(指揮)ケルン室内管弦楽団、ケルン西ドイツ放送合唱団、ほか

クリストフ・ポッペンが指揮するケルン西ドイツ放送合唱団とケルン室内管弦楽団によるNAXOSのモーツァルトのミサ曲全集シリーズ。この第3集には10代後半から20代前半、ザルツブルク時代の作品が収録されています。
「三位一体の祝日のためのミサ」K. 167は、当時の大司教コロレドの「ミサは短く簡潔に」の命に従い書かれたためか、モーツァルトのミサ曲の中でも唯一ソリストを持たない曲となっていますが、作品は堂々たる風格と壮麗なフーガを備えた見事な仕上がりとなっています。
続く2曲のミサ・ブレヴィス(=小さなミサ曲)も大司教の好みにあわせコンパクトに書かれた作品。オーケストラの前奏なしに合唱が歌い始める1774年作曲のニ長調はモーツァルトの死後に出版された最初の作品と考えられています。変ロ長調のミサは恐らくコロレドのために書いた最後の典礼作品であり、ザルツブルク時代の卒業作品といえるものです。当時の宗教音楽としては挑戦的な調性を用い、あっさりとしたクレド、異様に長いアニュス・デイの締めくくりの言葉「Donanobis pacem」ではパリで流行していたガヴォットのリズムを用いるなど挑発的な箇所が散見される作品です。
(ナクソス・ジャパン)

フェルッチョ・ブゾーニ(1866-1924):ピアノ作品集 第12集~前奏曲とフーガ ハ長調/ピアノ・ソナチネ第1番、第2番、第4番 他
ヴォルフ・ハーデン(ピアノ)

フェルッチョ・ブゾーニはイタリア生まれですが、その生涯のほとんどをドイツで過ごし、晩年はベルリン芸術アカデミーで作曲の教鞭もとっていました。彼はリストを尊敬していたヴィルトゥオーソ・ピアニストで、そのピアノ作品は高水準の出来栄えを示しています。
このピアノ作品集第12集は、3つのソナチネとその他の作品を収録しています。冒頭に置かれた「前奏曲とフーガ ハ長調」は初期の重要作「24の前奏曲」と同時期の作品。10代の作品でありながら、すでに成熟した仕上がりを見せています。1910年代に書かれた3つのソナチネは、どれも短いながらも技巧的で意欲的な作品。自作を上手く転用しつつ変奏曲形式で書かれた第1番、調号や拍子記号、さらにはほとんどの小節線までもが省かれた第2番(これは1902年にシェーンベルクから楽譜が送られ、ブゾーニ自身が演奏会ヴァージョンとしてさまざまな拡張を試みた「3つのピアノ曲」に触発され書かれたものです)。シチリアとドイツのキャロルが控え目に引用された比較的穏やかな第4番。ここには1908年に書かれた「クリスマスの夜」との共通性も見られます。最後に置かれた「アルバムの綴り」はブゾーニの最も厳格かつ深遠な作品の一つです。シリーズを通じてドイツのピアニスト、ヴォルフ・ハーデンが演奏を担当しています。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
ペトロス・ペトリディス(1892-1977):オラトリオ「聖パウロ」/交響曲第1番 他(2枚組)
バイロン・フィデツィス(指揮)ブルガリア国立放送交響楽団、ほか

トルコのカッパドキア近郊出身の作曲家ペトロス・ペトリディス。イスタンブールの高校を卒業し、1911年からパリで法律を学ぶも、翌年からバルカン戦争に従軍。帰還後は音楽家を目指し、ほぼ独学で作曲技法を習得しました。1913年にはギリシャに帰化、その後はパリとアテネを行き来しながら音楽評論家としても活動。「皇帝コンスタンティノス・パレオロゴスのためのレクイエム」など、中世ビザンチン聖歌を用い、複雑なポリフォニーを駆使した作品が高く評価されています。当盤に収録されたオラトリオ「聖パウロ」も同様で、聖書の使徒行伝中の聖パウロに関するエピソードが朗読、独唱、合唱が歌う14のコラールを交えドラマティックに綴られます。アルバムには1933年にディミトリ・ミトロプーロスが初演を行った「交響曲第1番」と、ペトリティスにとって初の大規模なオーケストラ作品となった「クレフティコ舞曲集」も収録されています。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
ファブリース・ボロン(1965-):歌劇《フォリー》(ロッテルダムのエラスムスの悲劇)(2枚組)
ファブリース・ボロン(指揮)フライブルク・フィルハーモニー管弦楽団

指揮者として精力的に活躍しながら、作曲家、編曲者としても多くの作品を発表するファブリース・ボロン。この歌劇《フォリー(愚者)》は15~16世紀オランダの人文学者・神学者デジデリウス・エラスムスを描いたシュテファン・ツヴァイクの『ロッテルダムのエラスムスの勝利と悲劇』からインスパイアされた作品です。宗教改革の時代にあっても、カトリックとプロテスタントのいずれにも組せず、批判を受けながらも自由な思考を貫いたエラスムスの姿を、第二次世界大戦時の世界状況に重ね合わせ「混乱した時代の合理性の行方」を投げかけたツヴァイクの評伝。ボロンはこれを作品の根底に置き、ラテン語、英語、ドイツ語、イタリア語、オランダ語などを自在に操るエラスムス自身の言葉をテキストに用い、前衛、ポップス、ミニマルや、16世紀フランドル楽派の引用を融合させた音楽で綴っていきます。
(ナクソス・ジャパン)

期待の新進演奏家シリーズ/アウシアス・パレホ(ギター)
グアスタビーノ、ポンセ、ブローウェル他の作品

2022年の「アルハンブラ国際ギターコンクール」優勝者、アウシアス・パレホのリサイタル・アルバム。
2006年スペイン生まれのパレホは父親でタレガ直系の名ギタリスト、ルベン・パレホの指導のもと4歳からギターを学び、すでに国内外のコンクールで数多くの第1位を獲得しています。卓越した技巧と感性、ニュアンス豊かな解釈が高く評価され、アメリカ、ヨーロッパをはじめ各地でコンサートを開くとともに、2023年には来日公演を行い、注目の存在となっています。
ここでは、リズミカルなグアスタビーノのソナタ第1番、セゴビアへのトリビュート作品となるポンセのソナタ第2番、ブローウェルの所縁の街からインスピレーションを得たという「円柱の都市」の3作品を中心に収録。そのほか、若きアウシアスに献呈されたフアン・エレナの「夜明けの光」、今回のコンクールの課題曲「エル・マナンティアル」と、彼の父ルベンが友人のギタリスト、ローザ・ジル・ボスケに捧げた作品が演奏されています。
(ナクソス・ジャパン)

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2024年05月23日 00:00