モンド・ムジカのフェニーチェ劇場シリーズが復活!名作オペラ10タイトル、BOXセット3タイトル
オペラ黎明期の1600年代初頭から劇場文化が栄えていたヴェネツィアでは、劇場の火災も多く、また、劇場の運営をめぐる貴族や地主の争いも絶えず、1792年に開場したフェニーチェ劇場の名前も、劇場火災や運営難に打ち克つ願いを込めて「フェニーチェ(不死鳥)」と命名されたものでした。
最初の火災
しかし、その願いもむなしく、44年後の1836年には全焼してしまいますが、運営の貴族協会の努力によって翌1837年には再建。
幸運だった159年間
1844年には劇場照明が石油からガスに変更されたことで安全になり、1849年のオーストリア軍による気球爆弾攻撃や、1918年のオーストリア軍の攻撃、1945年の連合軍による爆撃の際にも被害に遭わないという幸運にも恵まれ、長大な歴史を刻んでいました。
2度目の火災
再建から159年目を迎える1996年、電気工事作業員の放火によりって劇場は全焼し、幸運な歴史も終わりを迎えることになります。フェニーチェ劇場は1937年からヴェネツィア市の運営となっており、再建には税公金が使われるため、以前のようにことがスムーズに運ばないことは確実でした。
フェニーチェ劇場側の対応
フェニーチェ劇場のメンバーは代替地で公演を重ねることになりますが、上演回数も減り、他劇場の使用料などで収益も減少するため、再建資金の一助とする目的のもと、フェニーチェ劇場の名前を用いたフル・プライスCDをリリースすることを決定。
CDリリースの開始
音源としてはフェニーチェ劇場の記録用の録音などが用いられ、それをミュンヘンのレーベル、「モンド・ムジカ」が、20ビットHDリマスタリングで整音し、同レーベルの「フェニーチェ劇場シリーズ」として製品化しています(生産はイタリア)。
再建工事開始
刑事起訴されていたカッチャーリ市長が2000年に辞任し、臨時市長を経て5月にパオロ・コスタ市長が選ばれると再建計画が本格的に動き出し、2001年に再建工事を開始。2003年12月には無事開場へと漕ぎつけています。
レーベル復活
2024年7月、フェニーチェ劇場はハンブルクに引っ越し公演をおこない、その際にハンブルクの映像・音楽プロダクション「Black Hill Pictures」とライセンス契約し、「モンド・ムジカ」のフェニーチェ劇場音源が発売される運びとなりました。
(日本出版貿易)
輸入盤CD 名作オペラ10タイトル
輸入盤CD-BOX 3タイトル
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2025年10月31日 00:00