インタビュー

The Used

掲載: 2004年11月11日 12:00

更新: 2004年11月11日 18:27

スクリーモのオリジネーターであるユーズドが、セカンド・アルバム『In Love And Death』をリリース!!


自分たちを忌み嫌った保守的かつ閉鎖的な故郷(敬虔なモルモン教徒が〈支配〉するユタ州オレム)に対する復讐は、2002年発表のセルフ・タイトルのデビュー・アルバムがミリオン・セールスを達成することで成就したといってもいい。そして彼らは当時、台頭してきたヘヴィー・ロックの最新モード=スクリーモ勢を代表する存在に祭り上げられた。しかし、その〈復讐〉を終え、ようやく純粋に音楽に向き合うことができるようになった彼らにとって、その副産物は、むしろ窮屈なだけだった。

「デビュー・アルバムよりもステップアップすることはもちろんだけど、スクリーモってやつとは、もう距離を置きたかったんだ。だからこそ、いままで開けたことがなかった引き出しから、いろいろなものをひっぱり出してきたんだ」(クイン・オールマン、ギター:以下同)。

 もちろん、前作でも美しいメロディーを披露してはいたけれど、ユーズドといえば、バート・マクラッケン(ヴォーカル)の絶叫をフィーチャーしたヘヴィーかつハードな音楽性が売りだったはずだ。しかし、ニュー・アルバム『In Love And Death』は、収録曲の半分がメロウともいえるミッドテンポ・ナンバーなのである。なかには、いわゆるボーイズ・バンドに歌わせたくなるような、つまりそれぐらいポップな曲もある。

「バンドを続けている以上は常に新しいことに挑戦しなければ意味がない。もちろん、前作と同じ路線で作ったとしても満足できるぐらい、いいものは作れるよ。だけど、そうしなかったことで、俺たちはより満足できたんだ」。

 ハードな曲は、よりハードに。メロウな曲は、よりメロウに。ユーズドというバンドのスケールの大きさを前作以上に描き出したこのニュー・アルバムは、新たなファンを開拓する一方で、従来のファンの間では物議を醸すことだろう。その意味では、まさに両刃の剣……。

「2作目って、どのバンドにとっても批判されるものなんじゃないかな。ウィーザーのアルバム『Pinkerton』って、俺は大好きなんだけど、けっこう叩かれただろ? 2作目ってそういうものだから仕方がない。言わせておけばいいさ。そのとき持っているものをストレートに出すという意味では、こんなにわかりやすい作品はないと俺は思っているけどね」。

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ソース: 『bounce』 259号(2004/10/25)

文/山口 智男