Hi-Fi CAMP(2)
芯の部分に歌があれば、どんなサウンドにしてもきちんと伝わる
――なるほど。さっきも言ってましたけど、メンバーの音楽的な趣味もかなりバラバラですよね。資料によるとAIBAさんのフェイヴァリットはシャカタク(80年代に人気を博した、UKのフュージョン・ユニット)ということですが。渋いですね。
AIBA「よく言われます(笑)。もちろんリアルタイムで聴いてたわけじゃないんですけど、『Your Song』っていうオムニバスに入ってた“Night Birds”っていう曲がすごくいいなって思って」
――めちゃくちゃ聴きやすいんだけど、当時のダンスミュージックの要素も入ってて。そこはHi-Fi CAMPとの共通点と言えるのかも。もともとのルーツはどんな音楽なんですか?
AIBA「母親がピアノの先生だった、っていうのが原点です。中学、高校くらいからはバンドを始めて、もう作曲もやっていて、そのあとはヒップホップのトラックを作ったり……とにかく、やりたいことがいろいろあったんです」
――やれることが多すぎて、迷うことはなかったですか?
AIBA「ありました、正直言って。このバンドを組むまでは、作曲やトラックメイクをやっていこうと思ってたこともありました。でも、いまのメンバーと出会って、〈ここなら、もっとおもしろいことができる〉って思ったんですよ。さっきSOYAが言ってたことと同じで、自分ひとりでやっていくよりも可能性を感じることができたんです」
――なるほど。そしてSOYAさんのフェイヴァリット・アーティストはマルーン5とジャミロクワイということですが。
SOYA「はい。サウンドも好きなんですけど、いちばん(好きなところ)は声なんです。この2組は、声がかなり近いと思うんです」
――あ、なるほど。どちらもソウル・ミュージックの影響がありますね。
SOYA「そう、すごくグルーヴがあって、カッコいいんですよ。こういう歌が歌えたらいいんだろうなっていう憧れもあるんですけど」
――音楽のジャンルは関係ない?
SOYA「そういうところはあるかもしれないです。もともとはアコースティック・ギター(の弾き語り)から始まってるんですけど、バンドもストリートもやってたし、クラブでも活動してたし、どれもその時カッコいいと思ったからやってたんですよね、ジャンルは関係なく」
――そういう趣味の広さはアルバムにも出てますね。しっかりバンド・サウンドに寄った曲もあれば、ヒップホップの範疇に入るナンバーもあって。
AIBA「いろんなところを見てもらいたいですからね。芯の部分に歌があれば、どんなサウンドにしてもきちんと伝わるって僕は信じてるので。それと同時に音楽的なヴァリエーションを見せていければベストかな、と」
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