インタビュー

DOT ALLISON 『Room 7 And A Half』 Dot Allison/Absolute/Pヴァイン

掲載: 2009年11月11日 18:00



  決して知名度は高くないものの、儚くも可憐な歌声(と麗しきルックス)で熱心なリスナーを獲得し続けているドット・アリソン。そのキャリアの出発点であるワン・ダヴ時代のアンビエント・ダブ・サウンドはいまだ多くの人々に強い印象を残しているだろうし、ソロ活動でもデス・イン・ヴェガスらと交流しながら打ち込みを多用した音作りを披露していただけに、彼女の音楽にエレクトロニックなイメージを抱いている人は少なくないはず。それだけに、前作『Exaltation Of Larks』のアコースティックでフォーキーな手触りには驚かされたが、ニュー・アルバム『Room 7 And A Half』もその方向性を踏襲した一枚となった。

 ハープやグロッケンシュピールがチャーミングに響く“Room 7.5”、ストリングスが優美にたゆたう“Fall to Me”など、アルバムにはさまざまな生楽器の織り成すアンサンブルが敷き詰められ、その上を心地良いメランコリーを湛えたドットのヴォーカルが踊る。アシッド・フォーク然としたおぼろげな楽曲を揃えた『Exaltation Of Larks』に比べると、本作はバンド・アンサンブルが核にあるぶん、音の輪郭がはっきりしており、より親しみやすい印象を残す。 

 また、ポール・ウェラーらゲスト陣の参加曲が随所に挿入されていることも、本作にポップな彩りを与えている。かねてより親交の深いピート・ドハーティは2曲を彼女と共作しており、特に、陰鬱な弾き語りからノイズまみれのアシッド・ロックへと変貌を遂げる“Portrait Of The Sun”は圧巻の一言。新機軸のこんな曲で締め括られているあたりに(国内盤ではこの後にボーナス・トラックを収録)、彼女の今後の方向性が……なんて見方はちょっと穿ちすぎだろうか。いずれにせよ、早くも次のアルバムが楽しみになってしまうような充実作だ。

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文/澤田大輔

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