インタビュー

『CONTRAST』に鮮やかなコントラストをもたらしたプロデューサーたちを紹介!

 

ここでは『CONTRAST』に参加した腕利きたちをチェックしていこう。まずは“One Way Love”“Show Me Your Love”といった先行曲でポップな側面を請け負ったAILI。DESTINOや詩音の作品で脚光を浴びた彼女は前作に続いての登板となる。最近では東方神起やMAKI GOTO、宮脇詩音、twenty4-7らに楽曲を提供し、4月には自身のアルバムも控えているようだ。また、BRIGHTや三浦大知、SAYらを手掛けてきたSTYは3曲を制作。今回はUSポップス的なR&B感を巧く咀嚼して、レオナ・ルイスが歌いそうなバラード“Have You Ever”などをアーバンに仕立てている。同じく親しみやすいテイストで迫るのが、久保田利伸の新作でも手腕を発揮しているUTA。今井了介率いるTinyVoice所属の新鋭として倖田來未やDOUBLEらの制作を担ってきた彼は、DJ KOMORIやJAY'EDの別掲作でもEMIとは手合わせ済み。ここでも弾けるような爽快アップ“Change My Life”と、キーシャ・コール“Love”を連想させる好スロウ“運命にはぐれないように”の2曲をメロディー・コンシャスかつ高水準に仕上げている。

さらに“We Standing Strong”を手掛けたBACHLOGICについてはもはや説明不要だろう。SEEDAやJAY'EDとの絡みは言わずもがな、EXILEやRHYMESTERの諸作で出した結果も鮮烈だった。そして最後は、彼女と共同で4曲/単独で1曲を手掛ける大阪のDJ NAOtheLAIZA! デビュー時から制作面やライヴDJで彼女を支える一方、DOBERMAN INC.やTERRY THE AKI-06、HIDADDY、YOUNGSHIMら西の要人を次々に手掛けてきたキーマンで、最近はSD JUNKSTAやGEEK、そして般若の“世界が終わるその前に”にもビートを提供するなど、いよいよエリア不問で躍進をする期待のトラックメイカーである。EMI MARIAのコントラストはこうした才能たちによっても彩られているのだ。

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、twenty4-7のニュー・アルバム『ONE』、BRIGHTのニュー・アルバム 『Real』(共にrhythm zone)、三浦大知の2009年作『Who's The Man』(SONICGROOVE)、久保田利伸のニュー・アルバム『Timeless Fly』(ソニー)、RHYMESTERのニュー・アルバム『マニフェスト』(NEXT LEVEL/キューン)、YOUNGSHIMの2009年作『DISTANCE』(Knife Edge)、SD JUNKSTAの2009年作『GO ACROSS THA GAMI RIVER』(諭吉)、般若の2009年作『HANNYA』(昭和レコード)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年03月24日 17:20

更新: 2010年03月24日 17:21

ソース: bounce 318号 (2010年2月25日発行)

文/出嶌孝次

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