INTERVIEW(6)――闘うなら、この4人がベスト
闘うなら、この4人がベスト
――先程〈聴きすぎて〉というお話がありましたけど、もしかしてLOVEさんがこのバンドをいちばん客観的に見れていたりするんですかね? そう言えば、彼の加入の経緯って?
深瀬「前の人はヘルプだったし、他にやりたい音楽があったから、まあ抜けるだろうな、って思ってて。で、その時ローディーだったところを」
LOVE(DJ)「抜けたその日のうちに」
中島「一生のお願いがある、ってね」
深瀬「そう。そこで一生のお願いを使っちゃったんですよ」
――このバンドにとって、DJは不可欠だったの?
藤崎「DJが、っていうよりも、仲間が、なんじゃないの?」
深瀬「僕、こいつと音楽がやりたいなって思ってたんで。何ていうか……無駄に歌詞に意味を入れちゃったんで」
中島・藤崎「無駄に、って(笑)!」
深瀬「だからこの先、いろいろ弊害も生まれてくると思うんですよ。大衆っていうものと、闘うっていう言い方をしたら変ですけど、いろんな意味で、少なくともちょっとは闘わなければならないのかな、って考えた時に、このメンツがベストだなって。音楽っていうよりも、この4人でどこかに進んでいく時に、いいメンツだというか。音楽性で集めたんじゃないって言うと語弊があるんですけど、そうじゃなくて……何だろうな? 仲が良かったからやってる」
――そういうバンドの成り立ち方は、あまり聞かないですね。
深瀬「いたってシンプルなことなんですけどね。俺、自分を思いっきり愛したりするタイプじゃなくて、人をがんばって愛そうとして、そこに自分の存在意義を見つけていく、っていうタイプなんで、けっこう周りを大事にしようと努力してるんですよ。だから、〈みんなが好き〉って言うことでけっこう説明がつくというか。要するに〈みんな〉には花も虫も入ってるってことですし、もちろんファンの子も入ってて、みんなとコミュニケーションが取れるようにポップな曲にしてるし、ここにいるみんなが好きだから、僕はドラムもベースも入れずにこの3人と音楽をやっている。〈みんなが好きだ〉っていうことを基盤に考えた時に、そのままシンプルに進んでいくとこうなる、っていう感じなんですよ」
――話が予期せぬ方向にどんどん転がっていきますが(笑)。
全員「(笑)」
――時間も尽きてきたので、最後に、今後のヴィジョンがあったら教えてもらえますか?
深瀬「僕たちらしさをいつまでも追求していく、っていうことですね。それって、例えば武道館でライヴをやるよりも難しいことだと思うんです。世界の終わりが生まれた時には、僕ららしさっていうのはなかったんですよ、別に。そこから、オリジナル曲をやってきた2年間で、僕ららしさを必至で追求して作ったのが『EARTH』なんです。変な言い方ですけど、変わらないためには常に変化していく必要があると思うんですよね。どんどん変わっていこうとしながら、でも芯だけは、〈らしさ〉だけは譲らずにいろんなことを吸収していければ、それが本当の〈変わらない〉っていうことなんじゃないかな、って思ってて。そういう僕ららしさをひとつも見逃さずに進んでいけたらな、と。それが、僕らのいまの……永遠の目標です」