THE BAWDIESが大好きなアナタに、彼らが大好きすぎるロックンロールを教えよう(初級編)――(1)
THE BAWDIESのルーツのもっとも深いところに鎮座しているのは50'sのロックンロールに違いない。それも黒人ロッカーによる、リズム&ブルースから繋がる熱い魂が漲った〈黒いロール〉であるってのは、ROYのダーティーな絶唱を耳にすりゃ一聴瞭然だ。暑苦しいほどのシャウトが凄いリトル・リチャード、〈ジャングル・ビート〉なる独特のリズムがイカしたボ・ディドリー、〈ソウル〉というジャンルを開拓したサム・クックなどなど、どいつもこいつも滅法カッコイイのだから、当時の白人ティーンたちも彼らのロールに熱狂していたのは当然のこと。で、60年代に入るとそうした白人の若者たちが次々とバンドを結成していくのだけど、それがつまりUKではビートルズやローリング・ストーンズを代表とする〈ブリティッシュ・ビート〉であり、USではソニックスを筆頭とした〈ガレージ・(パンク・)バンド〉と呼ばれる連中だった。黒人音楽への憧憬をみずからのロック・ビートに血肉化させたという意味じゃ、彼らとTHE BAWDIESはまったく同じスピリットを持ってるってことだ。てなワケで、ここではTHE BAWDIESファンにまず聴いてほしい必殺の6枚を紹介しよう!
▼文中に登場した作品を作品。
左から、リトル・リチャードのベスト盤『The Essential』(Specialty)、ボ・ディドリーのベスト盤『His Best』(Chess/MCA)、ROYが〈何よりもいちばん好き〉だというサム・クックのライヴ盤『One Night Stand! Live At The Harlem Square Club』(RCA)
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2010年04月20日 21:20
更新: 2010年04月20日 21:24
ソース: bounce 320号 (2010年4月25日発行)
選・文/北爪啓之