THE BAWDIESが大好きなアナタに、彼らが大好きすぎるロックンロールを教えよう(初級編)――(2)
THE BEATLES 『A Hard Day's Night』 Apple/EMI(1954)
『THERE'S NO TURNING BACK』に顕著な、フックの効いたメロディーや息の合ったコーラス・ワークが好みのポップ気質なアナタにはコレ。初期(マッシュルーム・カット時代)のアルバムのなかでも、もっともキャッチーなポップ・チューンが詰まった逸品だ!
THE KINKS 『Kinks』 Pye/Sanctuary(1961)
至高のロック・アンセム“You Really Got Me”も収録されたデビュー作。同曲を筆頭とした強烈なリフとタイトに締まったリズムが特徴の〈キンキー・サウンド〉が最高にイカしているが、彼らの楽曲にはどこか日本のワビサビにも似た妙な哀愁が漂っていて、それがまた良い。
THE PRETTY THINGS 『The Pretty Things』 Snapper(1965)
初期のローリング・ストーンズをより下品に、よりワイルドに、より黒く、よりチンピラにしたような極道リズム&ブルース・ガレージをブチかます5人組の初作。THE BAWDIESの猥雑なナンバーが好みの不良気質なアナタならばズッパマること間違いなし!
THE SONICS 『Boom』 Etiquette/Norton(1966)
UKのビート・グループ以上に野蛮なサウンドを身上とする同期のUSガレージ・パンク勢のなかでも、飛び抜けて凶暴な音を撒き散らす番長的存在。恐ろしいほど無鉄砲なファズ・ギターとヤケクソすぎる絶唱ヴォーカルがTHE BAWDIESに与えた影響はハンパじゃなくデカイ!
SMALL FACES 『From The Beginning』 Decca(1967)
ロンドンのイーストエンドが生んだ最高のモッド・ビート・バンドによる2作目。ヘタな黒人シンガーよりも断然ソウルフルな歌唱で迫る天才スティーヴ・マリオットと、日本人離れしすぎた黒光りノドを持つ男・ROYのヴォーカルを聴き比べてみるのも一興だ。
DR.FEELGOOD 『Down By The Jetty』 Grand/EMI(1975)
70年代のパンク・ムーヴメント勃興直前に登場しながらも、ブリティッシュ・ビートを見事に継承したバンドのデビュー作。切れ味鋭いギター・カッティング、パンク到来を予見させるスピード感!――伝統と革新を併せ持つスタイルがTHE BAWDIESにも相通じる。
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2010年04月20日 21:20
更新: 2010年04月20日 21:24
ソース: bounce 320号 (2010年4月25日発行)
選・文/北爪啓之