後藤正文が解説する、いま注目しているアーティストはこんな人たち!―(2)
VAMPIRE WEEKEND 『Contra』 XL(2010)
いま、ロックはNYがおもしろいですね。ブルックリンから出てくるバンド出てくるバンド、みんないいんですが、特にこのバンドはすごく好き。ブーム自体が小さいのは寂しいですけどね。来日公演が代官山UNITとか、ちょっと信じられない。もっと売れてほしい。
MGMT 『Oracular Spectacular』 Columbia(2008)
これも新しいバンドと言えないかもしれないけど、このファーストはすごい好きだった。デイヴ・フリッドマンのエンジニアリングが良かったですね。この間出たセカンドももちろん聴いたけど、まだちょっとついて行けてなくて(笑)、こっちのほうがいい。
RA RA RIOT 『The Rhumb Line』 V2/Only In Dream/HOSTESS(2008)
〈NANO-MUGEN CIRCUIT 2010〉に呼ぶんですが、これもブルックリンのバンドです。チェロとかヴァイオリンがいる。時代の流れはエレクトロニックな音像の混ぜ方がテーマになってるけど、そのなかで彼らは生っぽくて、あったかい雰囲気がいいです。
SOMEONE STILL LOVES YOU BORIS YELTSIN 『Pershing』 Polyvinyl(2008)
これもUSのバンドで、ファースト・アルバムの『Broom』も、その次の『Pershing』もすごく良かった。どういうサウンドかというと……普通にいまっぽい、ナードなロックというか……どう説明したらいいかわかんないんだけど。新しいアルバムが8月に出るみたいです。
S.L.A.C.K. 『WHALABOUT』 DOGEAR(2009)
日本のアーティストでいいなと思うものは多いですけど、いまいちばん好きなのはS.L.A.C.K.ですね。もう何というか、本当にカッコイイ。Bボーイ感があんまりないというか、オルタナティヴな感じがして、ロックが好きな人にも好まれる雰囲気があるヒップホップです。彼がいるPSGももちろんおもしろい。
THE BAWDIES 『THERE'S NO TURNING BACK』 Getting Better(2010)
これは最高にど真ん中な感じ。こういうストレートなことをもしも僕らがやったら恥ずかしげな感じが出ちゃうと思うんですよ。ひねくれちゃう世代だから。でも彼らはものすごくピュアで、ライヴを観て感動しちゃいました。女の子がキャー!と言ってるのもいいし、音楽的にもいい。
Predawn 『手のなかの小鳥』 Pokhara(2010)
このPredawnとかOLDE WORLDEを聴いて、英詞だから日本人か外国人かもわからないし、単純にすごいなと思った。たぶん、そんなに海外のシーンを意識せず天然でこういうことができてるんだと思う。そういう下の世代が出てきたことを、一リスナーとして楽しんでます。
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2010年06月25日 19:48
更新: 2010年06月25日 19:49
ソース: bounce 322号 (2010年6月25日発行)
構成/編集部