INTERVIEW(2)――初期衝動
初期衝動
――それで、前作の時はリリース・ツアー中に曲を作っていたというお話でしたが、今回は?
井出「1回のスタジオのなかで、いままでの曲を合わす練習の時間と、新曲を作る時間を設けてて。去年の12月に配信で1曲だけ、“Orange”っていう曲を出したんですよ。それがこの4人になって初めて出来た曲なんですけど、なんかその、曲が出来てくる感触がいままでとは違う感じで」
――どういうふうに?
井出「単純に、ギターからもらう部分っていうんですかね? そこがあきらかに違うと思うんですよ。どう違うんかな? 想像を超えてくるというか」
四本「へえ~」
井出「(念を押すように)たまにね(笑)。技量の問題なのかもしれないですけど、なんか違う。これはおもしろいことができるな、って“Orange”が出来たぐらいに思って、この4人での音源を早く残したいっていう意識で、そこから曲はずーっと作ってましたね」
――ちなみに、前作は一言で言うと〈旅のアルバム〉だったと思うんですけど、今回のアルバムはいかがですか?
青木「今回のアルバムは、〈初期衝動〉ですね。晶が入ってバンド自体が楽しくなったし、昔バンドを組んで、オリジナル曲を作りはじめた頃の楽しさみたいなものをクリアに感じられたんで、そういう曲が詰まってます。いちばん大事にしてた部分を思い出したようなアルバムになったかなって思いますね」
――大事にしていた部分とは?
青木「純粋に音楽が好きだっていうところですね」
――ああ、それは聴いていても伝わってきますね。プレイすることが本当に楽しいんだな、という空気が。
井出「そうですね。メンバーのことですごい落ち込んだこともあったし、〈これはどうなんやろ?〉って悩んだこともあったんですけど、四本晶が入ったことで、曲を作る楽しさのほうが上回ってきて。〈気持ちだけで作ってええんちゃうかな?〉って。そうせざるを得なかったっていうのもありますけど。うん。それがホントに形になったなって思いますね。晶はわからんかもしれないですけどね(笑)」
――では、四本さんはどうですか?
四本「僕も前にいた歌モノのバンドが駄目になっちゃったっていう状況でregaに入って、スタジオで音出して曲を作れるっていうのはすごい楽しかったんで、初期衝動というのはいっしょだと思いますね。あと、僕の場合はとにかく必死だったんで(笑)、ちょっとの背伸びは、個人的にはありますね」
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