インタビュー

 

俺が作られた過程

 

――LEGENDオブ伝説としての始まりは?

「18、19ぐらいの頃、自分たちでイヴェントやってたときに〈DJが足んないから、やろうよ〉みたいな。横浜にあったトランスのちゃらいハコの人たちが、自分たちのイメージするヒップホップのハコを作って。そこではずっと〈The Up In Smoke Tour〉のビデオが流れてたんですけど(笑)、みんな結構バイトやってたからタダで借りてて、FILLMOREくんとかTHUG FAMILYとかみんなブチこまれてた。いま思うと相当カオスなハコですね」

――当時は洋モノをかけることが多かった?

「そん時はそうですね。けど、好きな日本語ラップはかけてた。それから〈建設的〉で日本語ラップのセットをちゃんとやるようになったっていう」

――それから10年越し以上で今回初のオフィシャル・リリースとなるわけだけど。

「そうすね……っていうか、まさかの(笑)」

――ファイル・レコード音源のミックスということについては?

「嬉しかったっすね、普通に。ファイル音源で何を最初に買ったかは微妙なんですけど、キミドリとかもそうだし、スチャダラパーを聴きはじめてその周りをいろいろ買って、レコ屋のインディーズ・コーナー行って〈イ〉のとこでECD見つけて、そういえばスチャダラの〈スペシャル・サンクス〉のとこに載ってたなあ、MAJOR FORCEって書いてあるから間違いなんだろうな、みたいな感じでレーベル買いしてたり」

――選曲はどのように進めたの?

「とりあえず曲が膨大すぎて、一枚にとても入りきんないんですよ。で、一発目だし、せっかくミックスするなら、聴いてきて〈おもしれえな〉と思ってた曲、自分がちゃんと通ってきたとこを全部詰めて、俺がやったからこうなったみたいなのを出したかった」

――収録された曲然り、このあたりのアーティストからラッパーとして受けた影響もやっぱり大きいでしょ?

「相当あるし、俺が作られた過程はこういうことだったんだろうなって思う。バーベキューした時にこのミックスを聴いてたんですけど、同じラップ・グループだった奴が〈このミックス超良くね?〉みたいに言ってくれたから、同じ感覚だったんだなって思ったし、イントロの繰り返しとか聴いても〈くだらねえ〉って反応してくれた。それはすごい嬉しかったですね」

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掲載: 2010年10月20日 17:59

インタヴュー・文/一ノ木裕之