インタビュー

andymoriに繋がる人と音楽と熱狂――(1)

 

andymori 『アンディとロックとベンガルトラとウィスキー』 Youth(2008)

結成の翌年に発表された、記念すべきデビューEP。演奏も歌唱もまだまだ粗削りではあったが、パンキッシュなサウンドやフォーキーな甘いメロディー、虚無から希望を見い出そうとする独創的な歌詞という、バンドのベーシックはこの時点ではっきりと窺える。*金子

andymori 『andymori』 Youth(2009)

“FOLLOW ME”“everything is my guitar”といったEPに収録されていた人気曲も含めた初のフル・アルバム。無軌道に突っ走るような初期衝動はそのままに、ミディアムの聴かせるナンバーも増え、バンドの魅力がより立体的に伝わってくる。セルフ・タイトルに相応しい充実作。*金子

andymori 『ファンファーレと熱狂』 Youth(2010)

〈CDショップ大賞〉にも選ばれた2作目で、人気はいよいよ全国区に。プロダクションの向上によって作品としてのクォリティーを高めながらも、その表現の鮮度は一切落ちていないというまさに傑作。発表後に前ドラマーの後藤が脱退し、オリジナル・メンバーによる最後の作品となった。*金子

VARIOUS ARTISTS 『TOKYO NEW WAVE 2010』 FlyingStar(2010)

タカハシヒョウリ(オワリカラ)が音頭を取って、新宿のライヴハウス・Motionを拠点に活動していたバンドの楽曲を集めたコンピに、“クレイジークレーマー”を提供。これは、このシーンと関わりが深かったオーディエンスについて歌われている曲なのだとか。*金子

VARIOUS ARTISTS 『くるり鶏びゅ~と』 スピードスター(2009)

くるりのデビュー10周年を記念したトリビュート盤で、岸田繁が〈andymoriにどうしても演ってほしかった〉と語った“ロックンロール”をストレートにカヴァー。ライヴでもよく演奏されている。昨年はくるりが主催する〈京都音楽博覧会〉にも出演するなど交流も活発だ。*金子

PETER, PAUL & MARY 『The Best Of Peter, Paul & Mary: Ten Years Together』 Warner Bros.

小山田が両親からの影響で幼い頃に聴いて育ったというUSのフォーク。その当時から大好きでどっぷりとそのサウンドに浸っていたのだとか。本人は無意識みたいだけど、新作に収録された“無までの30分”をはじめ、やはり随所にその情緒が滲んでいる。〈育ちが出るわよね~〉とはこういうこと!? *加藤

SKEETER DAVIS 『The Pop Hits Collection』 Taragon

主に60年代に活躍したカントリー・ポップの歌姫による、オールディーズの定番曲“The End Of The World”をライヴのオープニングSEに使用。小山田のカントリー好きはよく知られ、新作に収録されている“Sunrise & Sunset”にもその趣向性ははっきりと反映されている。*金子

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年06月07日 15:15

更新: 2011年06月07日 16:00

ソース: bounce 332号 (2011年5月25日発行)

ディスクガイド/加藤直子、金子厚武

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