インタビュー

SAY 『Virgo』



Say4




女性の強さ



「今回のセカンド・アルバムでは、〈女性の強さ〉という部分を主軸に置いて作っていきました。涙を拭う強さ、誰かを支える強さ、自分の力で再起する強さ、愛し抜く強さ、笑い飛ばす強さ、時には〈嫌なものは嫌だ〉と言う強さ。何かを決断したり、目標に向かって行動したりする時、その人が持っている〈強さ〉がそれぞれの明日を決めてるんだろうなって思うんですよ。私は一人の音楽人として、そして女性として、自分自身が誇れる自分でありたいと思っているんです。いまでも悔しい思いをする時はあるし、思いがけないハプニングに見舞われる時も、目の前の壁が越えられずに苛立つ時もいっぱいあります。だけどそこに向かっていく、〈できるまでストラグルしてやる!〉っていう〈強さ〉をずっと心のなかで燃やし続けていきたいと思うんです」。


キャリア初のフル作となった前作『One Love』から約1年半で、ファン待望のニュー・アルバムをリリースする女性シンガー、SAY。星占いでは彼女自身が生まれた星座でありつつ、「涙を拭う優しさとみずから挑んでいく強さ。優しさと強さを兼ね備えた憧れの女性像」とその思い入れを語る〈乙女座〉=『Virgo』と名付けられた本作は、より大人の女性へと成長を遂げたみずからの姿や感情、そして考え方を投影した作品となった。


「ファースト・アルバム『One Love』をリリースして全国でライヴしていくなかで、〈Girl〉から〈Lady〉へと変わっていくのはすごく自然なことだったんです。これまで数々のステージを通して、私は成長させてもらったと思います。でも、いままではOZROSAURUSやDS455のようなラッパーの力で〈既に確立されたステージ〉に、客演として迎え入れてもらうことがほとんどでした。キャリアもスキルも一級品の彼らという大きな器のなかで、私は自由にのびのびと歌わせてもらっていたんです。だから、自分の名前でリスクを負うということをずっと知りませんでした。いま、こうしてソロでステージに立つなかで、自分の発する言葉が制作チームの決断に大きく関わることや、ライヴも楽曲もすべてSAYという名前を基に行われていること……そこに生じる責任やリスクをみずから負ってこそ、その音楽をSAYだと言えると思うんです。自分はまだまだ半人前で、目標とする自分へ向かう道の途中だし、たくさんのスタッフにサポートしていただいて、応援してくれるファンからもエネルギーをもらいながらの毎日だけど、その期待に応えてさらに喜んでもらうために、リスクを恐れずにいろんなことに挑戦していきたいんです。そのためにも、自分はもっと成長したいと思っています。〈自分の足でしっかり立つんだ!!〉って思ったら、自然と〈Girl〉じゃいられなくなったんです(笑)」。


カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2011年10月05日 18:01

更新: 2011年10月05日 18:01

インタヴュー・文/吉橋和宏