世界にはやっぱりこの声が必要だ!――(1)
JAMIE FOXX 『Intuition』 J(2008)
『Thr33 Ringz』の余波が残るなか、翌年シングル・カットされてジェイミー最大のヒットを記録した“Blame It”に客演。酒に酔った状態を両者のヨレヨレ加工ヴォイスで表現しつつ、ペインはドリーム“I Luv Your Girl”を歌い込む余裕も見せる。
MAINO 『If Tomorrow Comes...』 Hustle Hard/Atlantic(2009)
ベッドスタイが生んだハスリング系ラッパーのデビュー作。T・ペインはシングル曲“All The Above”に客演し、主役のザラついたワル声を盛り上げる勇ましいフックを響かせ、プラチナ・ヒットの原動力となった。
RICK ROSS 『Deeper Than Rap』 Maybach Music/Slip-N-Slide/Def Jam(2009)
同じフロリダの仲間として手合わせの多いロスさん。前作での特大ヒット“The Boss”に貢献したペインは、こちらでは過剰にドラマティックな“Maybach Music 2”をハードに歌い上げている。
DJ KHALED 『Victory』 Terror Squad/eOne(2010)
“Karaoke”に招いたこともあるキャレドは、ほぼ毎作ペインを招いているフロリダのキーマン。本作での“All I Do Is Win”はロスやスヌープと絡んだペイン的にも重要な一曲。最新作での“Welcome To My Hood”も聴きモノ。
TRAVIE McCOY 『Lazarus』 Nappy Boy/Fueled By Ramen(2010)
ジム・クラス・ヒーローズのフロントマンで、ソロとしてはペイン主宰のナッピー・ボーイと契約。ミックステープなどでの頻繁な共演も興味深かったが、ここでは“The Manual”での絡みぐらいに止まったのが少し残念。
『Step Up 3D』 Atlantic(2010)
このサントラでペインはロスコー・ダッシュとのコラボを披露する一方、ナッピー・ボーイに属するガールズ・トリオのソフィア・フレッシュに“This Instant”を提供した。彼女らのアルバムは延期中だが……。
QUINCY JONES 『Q: Soul Bossa Nostra』 Qwest /Interscope(2010)
Q御大の送り出してきた名曲を現代の面々がリメイクした企画盤にて、ペインはマイケル・ジャクソン“P.Y.T.(Pretty Young Thing)”をオートチューンで絶品カヴァー。ロビン・シックとの絡みもいい感じだ。
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2011年12月21日 17:59
更新: 2011年12月21日 17:59
ソース: bounce 339号(2011年12月25日発行号)
ディスクガイド/出嶌孝次