INTERVIEW(4)――次のアルバムも3人で
次のアルバムも3人で
——そして、アルバムの最後の曲は“Prologue”。〈エピローグ〉ではないんですね。
「はい。“Prologue”だから本当はアルバムのいちばん最初にくるべきなんですけど、最後に持ってきたのは次の作品をこのアルバムから繋がるように作ろうと思っているからなんです。だから次のアルバムのプロローグ、という意味なんです」
——口笛が入ったり、男性陣の歌声が入ったり、賑やかで可愛い曲ですね。
「私が口笛を吹けないので2人(村田、神谷)にお願いしたんですけど、2人もそんなに上手じゃなかった(笑)。なので口笛だけじゃなく、無理矢理歌ってもらったりして、ちょっとガチャガチャした感じの曲になってます」
——そういうところが、まさにバンドワゴンを感じさせる曲ですが、2人に歌ってもらおうと思った理由は?
「私、古いミュージカルが好きなんですけど、〈雨に唄えば〉とか〈巴里のアメリカ人〉とかでジーン・ケリーとオスカー・レヴァントがいっしょに歌うシーンがすごく好きで。男の人2人がピアノを弾きつつドタバタ歌う感じを出したかったんです」
——ミルズ・ブラザーズとかアンドリュー・シスターズを聴いていたという話もありましたが、昔の音楽や映画からインスパイアされることって多いんですか?
「最近多いかもしれないですね。時期によって、自分のなかで流行りがあって。最近は古いものに興味が寄っているところはあると思います」
——そういう古い音楽や映画の魅力はどんなところですか?
「なんか、マンパワーがすごくて。ジーン・ケリーとオスカー・レヴァントとかもそうですけど、タップダンスしたり歌を歌ったり。人が持っている力ってスゴイですね」
——まさに彼らは〈エンターテイナー〉って感じですよね。
「ですよね。音楽でいうとアレンジャーが気になるようになってきて。いままでって音楽を全体で聴いていて、そんなに細かくは聴いてなかったんですけど、アレンジの素晴らしさに気付くようになりました。ストリングスのアレンジをする時とか、もっと表現力を付けたい、と思ったりして聴いたりすることも多いので、聴く耳も変わってきたのかもしれませんね」
——今後、しばらくこの3人でやっていく予定ですか?
「そうですね。次のアルバムもこの3人で作ろうと思っているんですけど、サウンドはちょっと変えたいですね」
——今回のアルバムとは違った方向性になりそう?
「3人の楽器が楽器なので、ちょっと考えてみようかなと」
——思いきってミュージカルとか(笑)。
「やりましょうかね、セリフ入れたりして(笑)。3人でいっしょに歌うっていうのもやりたいことなんです。ハモリを入れるとかじゃないですけど、同じ音でユニゾンで歌うっていうのもやってみたいですね」