INTERVIEW(2)――宇宙好き?
宇宙好き?
――後半に突然スカっぽくなりますけど、あそこは?
山内「ドラムが裏打ちになって、ハーフ(・テンポ)になる。裏打ちがスカっぽく聴こえるんですけど、自分としてはあの部分こそすごくスペイシーなんですよ。細かいベースの動きも、テレパシーみたいな感じというか、飛行船な感じというか」
加藤「ヴォコーダーも入ってくるし」
山内「スライド・ギターが入ってくるところは、スペース・シャトルが飛び立つ時の、火が出てワーッとなるところみたいな、そういう感じ」
――文字にしにくいです(笑)。
山内「飛び立つ軌道を描くようなスライド・ギターというか。そういうパートになってますね」
――この部分は、最初からあったんですか。
山内「途中で作りました。すごいポップな曲なので、サクッと終わったら記憶に残らないと思ったんですよ。場面を変えるために楽器を選んで、こういうパートにしてみました。メロディーの起伏は全然ないんですけどね。それがヴォコーダーのせいでテレパシーっぽいというか、〈ワレワレハ……〉みたいな感じに聴こえるというか」
――あー、宇宙人喋りですね――とか言って、読んでる人に伝わるだろうか(笑)。でも、このヴォコーダーはそのイメージなんですね。なるほど、すごくよくわかります。
山内「……本当にそのまんまですけど(笑)。自分のなかにある『宇宙兄弟』と、スペイシーなものと合わせて、突き抜けるイメージを表現できた曲だなと思います」
――でも、前からフジファブリックの曲には何となくありますよね、宇宙ぽさって。誰か宇宙好きがいるんですか。
金澤「みんな好きなんじゃないですか。僕も好きですけど」
山内「宇宙のことを考えると眠れなくなることがありますよね。ちなみにエンジニアの高山(徹)さんが、JAXAのことにすごい詳しいのにビックリしたんですけど(笑)。僕はこれといって知識があるわけじゃないです」
加藤「シンセがガーッと前に出るようになって、それが宇宙っぽいイメージをより強くしてるんじゃないかな」
――シンセの音自体、宇宙っぽいというか未来っぽいところがありますからね。
金澤「何ででしょうね。ELO以外にそういうの、ありましたっけ?」
山内「いっぱいあるでしょ。トッド・ラングレンとかもそうだし。でもあれは〈ワレワレハ……〉とは違うか(笑)」
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