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THE VERVE @ MARINE STAGE

掲載: 2008年08月10日 14:00

更新: 2008年08月11日 14:53

ステージ全体を見渡すために、スタンド席を選択。一方アリーナでは、多くの観客たちがあちこちでユニオンジャックを掲げている。期待を膨らませて待ち構えていると、シンフォニックなSEと共に、とうとうメンバーが現れた。

セットは初っ端から“This Is Music”。遠目から見ても、リチャード・アシュクロフトが放つロックスター然としたオーラは圧倒的だ。ドライヴィンなロックンロールが渦巻く舞台のど真ん中で、客席に向かって「ここ(ハート)で聴け!」と言わんばかりに胸を拳で叩き続けるなんて、こんなアピールの仕方をこれほどまでにカッコ良くできるアーティストは滅多にいない。観客が一気に興奮の坩堝へ叩き込まれたところで、続くは名曲“Sonnet”。90年代のヒット・ナンバーの応酬だが、会場全体の熱狂ぶりは、決して懐古趣味からということではない。これがホンモノの証なのだろうが、〈フジロック〉でマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのパフォーマンスを観たときと同様、曲自体が持つ〈深み/凄み〉が〈2008年の音〉として見事に再現されていた。ラスト近くになって、いよいよ彼らの代名詞“Bitter Sweet Symphony”のイントロが流れると、アリーナからは盛大な歓声が沸き、さらに比較的年齢層が高いと思われるスタンド席では、感極まって口元を押さえている観客の姿もちらほらと……。

開演直後から終演まで、会場のいたるところから〈This Is Music!!〉という声が上がっていたが、それは当然曲名を指すものではない。〈これが音楽だ!!〉と叫ばずにはいられないほどに、文句のつけようがない圧巻のパフォーマンスだった。

(土田真弓)