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今月の「bounce」大推薦盤レヴュー! ブロードウェイ風からエレクトロまで、痛快かつポップな楽曲を軽やかに展開した6年ぶりのソロ・アルバム――椎名林檎『三文ゴシップ』

掲載: 2009年06月29日 12:00

更新: 2009年06月29日 12:48

椎名林檎『三文ゴシップ』
EMI Music Japan(発売中)

軽やかである――ソロ名義としては6年ぶりのアルバムだというのに、第一声を放つのがMUMMY-Dというのにも相当意表を突かれるが、ジミヘンばりの黒光りしたギターと流麗な線を描くオルガンに揺さぶられる冒頭曲“流行”を聴いた瞬間、予想だにしなかった言葉が思わず漏れた。楽曲に見合ったアレンジャー、プレイヤー(総勢10組超)をあてがうことで、ブロードウェイ風、チャチャ、サンバ、果てはエレクトロまで飛び出すこの作品には、トータルの世界観をどう咀嚼するか、といったような〈シャッフル世代〉にはまどろっこしい理屈は必要ない。とにかく痛快でポップで、情熱的で、聴き応えのある楽曲が14曲並び、考えるより先に肌で感じさせる作りになっているのだ。まさか、こうくるとは! *久保田泰平