11.O'JAYS
『Back Stabbers』 Philadelphia International(1972)
フィリー・サウンドが全米へと躍進するきっかけとなった、彼らの代表作。70年代の古典とも言える名曲“Love Train”の収録先もここ。エディ・レヴァートとウォルター・ウイリアムズのリードが対照的に衝突する構図も本作ですでに完成されている。
(JAM)
12.THE STAPLE SINGERS
『Be Altitude : Respect Yourself』 Stax(1972)
シカゴから登場してスタックスで花開いた名門ユニットの代表作。70年代を代表する名シンガー、メイヴィス・ステイプルズのヴォーカルが当時の同胞たちにどんな勇気をもたらしたのか、この名盤を通じて捉え直してみるのも一興だろう。
(JAM)
13.PARLIAMENT
『Mothership Connection』 Casablanca(1976)
宇宙からゲットーに舞い降りたファンクの使者が〈Pファンク〉を提唱するというコンセプトを掲げた名作。鉄壁のリズム&ホーン隊が奏でるサウンドがクールで濃密なのは当然として、ヴォーカル・グループから出発した彼らならではの歌心も聴き逃せない。
(林)
14.THE STYLISTICS
『The Stylistics』 Avco(1971)
フィリーから登場した名グループの初作にして、スウィート・ソウルの金字塔。“Stop, Look, Listen(To You Heart)”と“Betcha By Golly Wow”、さらに“You Are Everything”というトム・ベル作の3大スウィーツに酔えない人は、もはやソウルを楽しまなくていいとさえ思う。
(出嶌)
15.JACKIE WILSON
『Higher And Higher』 Brunswick(1967)
〈ミスター・エキサイトメント〉という愛称で親しまれたソウルマン。その熱く力強いテナーをシカゴ産のノーザン・ビートにぶつけてエモーショナルに歌い上げた本作は、大ヒットした表題曲で知られる一枚。都会的な粋も感じさせる60年代ソウルの名盤だ。
(林)
16.THE DRAMATICS
『Whatcha See Is Whatcha Get』 Volt(1972)
テンプテーションズの向こうを張ったデトロイトの名門ヴォーカル・グループ。スタックス発の今作は表題曲と“In The Rain”の2大ヒットを含むファースト・アルバムで、さまざまな声域の歌い手が束になってビター・スウィートなハーモニーを奏でている。
(林)
17.BARRY WHITE
『Can't Get Enough』 20th Century(1974)
語りとも歌ともつかないメロウなヴォイシングと、流麗なストリングスを大盤振る舞いしたアレンジの妙で、独特のベッドタイム・グルーヴを生み出したマエストロ。“You're The First, The Last, My Everything”収録のポップな本作ですら、お子様なら悪酔いするかも。
(出嶌)
18.SMOKEY ROBINSON & THE MIRACLES
『Going To A Go-Go』 Motown(1965)
スモーキー・ロビンソンの率いるグループがモータウン絶頂期に放ったアルバム。甘茶ソウルの元祖とされる“Ooo Baby Baby”など、スモーキーのファルセットとバック・コーラスとの掛け合いが美しく、全曲で最高級の歌を聴かせる。
(林)
19.ISAAC HAYES
『Shaft』 Stax(1971)
同名映画のサントラとなる、稀代のグルーヴ・マイスターによる代表作。ファンキーな演奏に乗る喋りがヤバい“Theme From Shaft”、20分近いジャムへと発展する“Do Your Thing”など、歌入りの曲は3つだけだが、ここに並べた意味は聴けばわかる。饒舌な演奏はバーケイズらが担当。
(出嶌)
20.THE ISLEY BROTHERS
『The Heat Is On』 T-Neck/Epic(1975)
一途にファンクする“Fight The Power”、スウィートに押し切る“For The Love Of You”と“Make Me Say It Again Girl”……彼らが不動の人気を得るに至った3曲を含む奇跡の一枚。この両刀を使い分けるロナルドの歌には神々しさすら覚える。
(JAM)