今月は、上掲チャートから惜しくも外れた面々の注目作を優先的に紹介します。まずは、グラディス・ナイト&ザ・ピップスによる74/76年のサントラを2in1で収録した『Claudine/Pipe Dreams』(Shout! Factory)。カーティス・メイフィールド制作の前者では名曲“The Makings Of You”が聴けるし、グラディス主演の本編が大コケした後者も音は上質です。
お次は、近作も素晴らしかったビリー・グリフィンの編集盤『Believe It Or Not : The Billy Griffin Collection』(Expansion)を。80年代の洒脱な佳曲群をメインに、神保彰との共演やミラクルズ時代の“Love Machine”も収めた簡易アンソロジーの趣ですね。
続いてもエクスパンション発で、エモーションズがEW&F庇護下を離れた直後に放った84年作『Sincerely』(Oasis/Expansion)。ウェイン・ヴォーンやベンジャミン・ライトらのアレンジも小気味良い佳作です。
最後はファンク周辺の定盤がドドッと日本盤化されたなかから、さしあたってグラハム・セントラル・ステーションの74年作『Release Yourself』(Warner Bros./ワーナー)をピックアップ。いろいろ揃ってきたので、ファンク30選も近々やるかも、です。