昨今の〈まとめてリイシュー〉作戦にすっかりやられている人は、ここを読む前にATMに行くべきですよ! まずはフィリーの三人娘=スリー・ディグリーズがジョルジオ・モロダーと組んで作り上げた、78年の『New Dimensions』(Ariola/BMG JAPAN)と79年の『3D』が世界初CD化! ユーロ・ディスコ路線ではありますがソウル的にも再評価されるべきですね。次は何の脈絡もなくクールなブラコンを山ほどどうぞ。
丸顔が可愛いアンジェラ・ボフィルの、81年作『Something About You』(Arista/BMG JAPAN)と83年作『Too Tough』が紙ジャケで復刻。ホイットニー・ヒューストンの先達とも言える品の良いソウルフルな歌唱が美麗です。
また、フィリス・ハイマンはエムトゥーメイ制作の79年作『You Know How To Love Me』(Arista/BMG JAPAN)が、
レイ・パーカーJrが率いたレイディオは78年の『Jack And Jill』と80年作『Rock On』(Arista/BMG JAPAN)といったド定盤がそれぞれ紙ジャケ化されていますよ。
さらに同系統のモノでは、一応はジャズ~フュージョンという括りになるのでしょうが……いまも活躍する名鍵盤奏者、グレッグ・フィリンゲインズの85年作『Pulse』(Planet/BMG JAPAN)が世界初CD化! 当然ながら、お蔵入りしたマイケル・ジャクソンのYMOリメイクを流用した“Behind The Mask”が聴きモノでしょうが、ポインター・シスターズの好演も光っていますね。
で、またガラリと方向は変わって最強の復刻仕事を続けるニュメロからは、オハイオ産のメロウな70年代レア名盤=ウィーの『You Can Fly On My Aeroplane』(Owl/Numero/Pヴァイン)が登場……してはいたんですが今回は日本盤化! これは往年のフリーソウラーもどうぞ。
ニュメロからの初CD化モノでは、シカゴのヴォーカル・グループ、ファイナル・ソリューションが75年に手掛けたサントラ『Brotherman』(Numero)もお宝!
一方、埋蔵量の多さなら負けないJB関連では、JBのカヴァーやパクリなどをまとめた『Jump Back : A Tribute - Imitations, Interpolations And The Inspiration Of James Brown』(Le Smoke Disque)なるコンピが凄い!
最後に、オーティス・レディングの名盤『Live In Europe』の元になった2つのショウをフル収録した『Live! In London And Paris』(Stax/Concord/ユニバーサル)もマストですよ~。