THE INVISIBLE MAN'S BAND
『The Invisible Man's Band』 Island/ユニバーサル(1980)
〈シカゴのジャクソン5〉的存在だったファイヴ・ステアステップス(→ステアステップス)を母体とする自作自演バンド。ケニ・バークを中心にバーク4兄弟+αから成り、この初作では同時期のジャクソンズにも通じるダンサブルでスマートなディスコ・チューンを連発している。ヒットした“All Night Thing”のリズム・アレンジがジャクソンズ“Can You Feel It”とよく似ているのは偶然? *林
SWITCH
『20th Century Masters - The Millennium Collection: The Best Of Switch』 Motown
ジャクソンズに参加せずモータウンに残ったジャーメインが後見人となった自作自演バンド。メンバーはデバージ家のボビー&トミー、ジェイムズ・イングラムの弟フィリップらで、ボビーのファルセットを活かした甘く爽やかなミディアム~バラードが十八番。ラヒーム・ディヴォーンがネタ使いした“My Friend In The Sky”、ニーヨが用いた“I Call Your Name”など、どれも泣けるほど美しい。*林
DEBARGE
『All This Love』 Motown(1982)
モータウンのファミリー・グループとしてはジャクソン5以来の成功を収めたと言っていいデバージ。この兄弟の最大の売りと言えばエル(ドラ)・デバージの繊細にして伸びやかなヴォーカルであり、“I Like It”と切ないミディアム・バラードの表題曲を含むこの2作目で人気を不動のものとした。本作から加入したジェイムズが一時ジャネット・ジャクソンと極秘結婚していたという、ジャクソン家との繋がりも……。*林
TAVARES
『Madam Butterfly』 Capitol(1979)
5人兄弟全員がリードを取れるというマサチューセッツ出身のグループ。ジャクソン5と同じくジョニー・ブリストルやフレディ・ペレンに制作を仰いできた彼らだが、本作ではプロデュースにボビー・マーティンを迎え、フィリー系サウンドを浴びて爽やかなヴォーカル・ワークを披露……って、こちらの仕上がりはジャクソンズっぽい。情熱を込めてサム・ディーズやグレイ&ハンクスの曲を歌い上げた好作だ。*林
THE GAP BAND
『III』 Mercury/PTG(1980)
現在もソロ・シンガーとして絶好調なチャーリー・ウィルソンを中心に、ロニー、ロバートの3兄弟から成るギャップ・バンド。彼らもジャクソンズが全盛期を迎えていた80年前後にチャートを賑わせたグループだ。マーキュリーでの3作目となるこのアルバムからは、へヴィー・ファンクの“Burn Rubber On Me”や、ガイのカヴァーでもお馴染みのメロウ・ミディアム“Yearning For Your Love”がヒットしている。*林