ROBERTO TARENZI TRIO『One Day I'll Fly Away』 (2009)
〈デイヴ・リーブマンの共演者〉という枕詞で知られる若手ピアノ奏者、ロベルト・タレンツィ率いるトリオのNorma Blu第1弾。空間を緻密に埋めつつアグレッシヴに迫る理系プレイは鳥肌もの。バップ系で占められる本レーベルのなかでは異色の一枚。*若杉
VARIOUS ARTISTS『amarena & Norma Blu Nuovo Suono Italiano Vol. 2』 (2009)
パウロ・スコッティ選曲コンピの第2弾。ファビオ・ノービレなど一部の例外を除けば今回はNorma Blu経由でリリースされたナンバーを中心にチョイスされており、全体的にボッサやサンバの色合いが濃いのも印象的。当然エレガントな歌モノも充実している。*出嶌
SOUL 4 introducing MATTIA CIGALINI『Arriving Soon』 (2009)
デジャヴの千両役者アンドレア・ポッツァ、ハイ・ファイヴのファブリツィオ・ボッソという客演を差し置き、この弱冠20歳のアルト奏者が豪快にブロウ! バレアリック系から再評価されるトゥーリオ・デ・ピスコポの、久々の正統派ドラミングにも刮目。*若杉
QUARTETTO TREVI featuring MAX IONATA『Night Walk』 (2009)
地元の古参マッシモ・ウルバーニを継承するテナー奏者、マックス・イオナータ率いるグループのデビュー盤。4ビートとワルツを交互に配置しながら知性と叙情性をたっぷり演出。中期コルトレーンを模し、安定した足場を築いている。*若杉
GUIDO PISTOCCHI QUINTET feat. WALTER RICCI『Spring Time』 (2009)
モリコーネのカヴァーを収録した旧作の復刻で新たなファンも獲得したイデア6、そのトランぺッターによる第1弾。US西海岸を範としつつ女性歌手のウォルター・リッチを擁するあたりに、歌心を尊重するイタリア人らしさが垣間見れる。*若杉