NEWS & COLUMN ニュース/記事

スタジオジブリの音楽

洋邦、ジャンルの垣根を越えたカヴァー作品で楽しむジブリ・ミュージック

連載
360°
公開
2010/08/05   13:53
更新
2010/08/05   13:54
ソース
bounce 323号 (2010年7月25日発行)
テキスト
文/久保田泰平

 

さまざまなテイストで調理されたカヴァー作品に触れてみるのも、シブリ音楽を楽しむ方法のひとつ。近年では、HALFBY、SPECIAL OTHERS、world's end girlfriend、湯川潮音、DE DE MOUSEらが参加した『キラキラ☆ジブリ』(ハピネット:1)や、ハウスDJ/クリエイターのDAISHI DANCEによる『the ジブリ set』(URBAN SOUND PROJECT:2)といったところが好盤として挙げられるわけですが、ここでは今年リリースされた作品のなかからいくつかピックアップしてご紹介しましょう。

ALL THAT JAZZ『ジブリ・ジャズ』(SREVOC/Pヴァイン:3)は、J-Popのヒット曲をスウィンギーなジャズ・アレンジでカヴァーしてきたプロジェクトによるジブリ・ソング編。Como-Lee『ロボジブリ・トークボックス by Como-Lee』(Pヴァイン:4)は、オートチューン全盛の時代にあえてトーキング・モジュレイターを用いた〈ロボ声〉によるカヴァー集。口笛太郎 Duo『ジブリとギターと口笛と。』(LD&K:5)は、その名の通り〈口笛〉によるのどかな名演。ボビー・マクファーレン“Don't Worry Be Happy”風の“となりのトトロ”なんて粋な品も。島本須美『sings her LEGENDS』(ビクター:6)は、ナウシカ役を演じた声優によるアニソン・カヴァー集。ジブリ・オンリーのカヴァー集も昨年リリースしていますが、本作でも“風の谷のナウシカ”“もののけ姫”をカヴァー。『ジブリ meets Lovers Reggae』(ユニバーサル:7)は、玉置成実、有坂美香、Leyonaらが参加したオムニバス・カヴァー集。ラヴァーズ・アレンジの“君をのせて”……素敵です。『Ghibli of Life Best』(INFAS:8)は2008年にリリースされた『Ghibli of Life』の増強版で、ジブリ・サウンドをネタにしたヒップホップ・トラック集。メイヤ『Amimeja - Ghibli Songs』(ソニー:9)は、5年ぶりに活動を再開する北欧の歌姫による英詞カヴァー・アルバム。ジブリの美術監督、山本二三監修のminimums『ジブリの森~山本二三の世界~』(banyan:10)は、マリンバをフィーチャーした女性トリオによる安らかさと躍動感が入り交じるインスト・カヴァー集です。

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、コンピ 『キラキラ☆ジブリ』(1)、DAISHI DANCE 『the ジブリ set』(2)、ALL THAT JAZZ 『ジブリ・ジャズ』(3)、Como-Lee 『ロボジブリ・トークボックス by Como-Lee』(4)、口笛太郎 Duo 『ジブリとギターと口笛と。』(5)、島本須美 『sings her LEGENDS』(6)、コンピ 『ジブリ meets Lovers Reggae』(7)、コンピ 『Ghibli of Life Best』(8)、MEJA 『Amimeja - Ghibli Songs』(9)、minimums 『ジブリの森~山本二三の世界~』(10)