またしてもLAから登場したブレインフィーダーのニューカマー
フライング・ロータスが賛辞を贈るのも納得、ティーブスのファースト・アルバム『Ardour』を耳にしたら、彼の才能に驚かずにはいられないはずだ。もともとスケーターだったティーブスは怪我をきっかけにアートの世界に入り、そこから音楽制作への興味を深めている。現在はブレインフィーダーと共に音楽やアートを手掛ける集団、マイ・ホロウ・ドラムにも所属、プロデュース/DJ/ペインティングなど多岐に渡って能力を開花させ、すでにLAでは一目置かれる存在なのだ。まだオフィシャルな音源は少ないが、メアリー・アン・ホブスのコンピ『Wild Angels』にも収録されたことで世界の注目も高まるなか、ついにアルバムが届けられる。まるで清流のごとく、キラキラと澄んだ音色が紡がれていき、目を瞑ると幻想の世界が広がる、『Ardour』はそんな白昼夢のような作品だ。ひんやりとした質感の音なれど、作品にはアルバム・タイトル通りティーブスの〈熱意〉が込められているのだろう。