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ニンジャ・チューン20周年

2009~10年を彩った、最新型のニンジャ・チューン&ビッグ・ダダ&モーション・オーディオ&ブレインフィーダーのアルバム!――(1)

連載
360°
公開
2010/10/18   17:25
更新
2010/10/18   17:25
ソース
bounce 325号 (2010年9月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/青木正之、入江亮平、田中直樹、出嶌孝次

 

THUNDERHEIST 『Thunderheist』 Big Dada(2009)

DJ/プロデューサーであるグラムジラとMC/ヴォーカリストのアイシスから成るカナダ発エレクトロ・デュオのデビュー作。ブンブン唸るゲットー・ベースと挑発的なラップで〈M.I.A.以降〉のスタイルを切り拓いた傑作だ。*田中

XRABIT + DMG$ 『Hello World』 Big Dada(2009)

マイアミ・ベースばりにベースがボンボン弾んだかと思えば、不穏な響きのグライムや賑やかなロックへ転じ、古き良き時代のエレクトロも飛び出す。そこへ2人のユニークな掛け合いも加わって、さあ大変! 形式に囚われないこのセンスはまさにビッグ・ダダ版アウトキャスト! *青木

YPPAH 『They Know What Ghost Know』 Ninja Tune(2009)

ビートメイクからマイブラ愛ダダ漏れなギター・プレイまでマルチにこなすもんだから、ビートジャンキーからニューゲイザーまで人気もマルチなジョー・コラレスの2作目。MPC世代のフリー・サイケ・ファンクとして聴いてもホントよくできたアルバムです。*入江

SPEECH DEBELLE 『Speech Therapy』 Big Dada(2009)

マーキュリー受賞で思わぬ脚光を浴びた逸品。90年代のT・ラヴを連想させるコンシャス系の内容で、ルーツ・マヌーヴァのフックも渋い“Wheels In Motion”など簡素でアコースティックな佳曲が並ぶ。ミカチュウの参加も。*出嶌

THE LONG LOST 『The Long Lost』 Ninja Tune(2009)

フライング・ロータスとの共演で著名なローラ・ダーリントンが夫のデイデラスと結成したユニットの初作。カリンバやメロディカ、フルートなどの楽器演奏をほぼ独力でまかない、当時のニンジャでは異例の箱庭フォーク盤に。*出嶌

KING CANNIBAL 『Let The Night Roar』 Ninja Tune(2009)

ストイックなまでに鬼タテノリな“Aragami Style”のキラーっぷりはプロディジーのリアムも一目惚れして即座にリミックスを依頼したほど。最近のDJ BAKUのプレイにも幾度となく登場するデス・ダンスホール祭典。*入江