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クラムボン

クラムボンから繋がる広がるミュージック・サークル――(2)

連載
360°
公開
2011/05/20   21:47
更新
2011/05/20   21:47
ソース
bounce 330号 (2011年3月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/岡村詩野、土田真弓

 

SUEMITSU & THE SUEMITH 『Best Angle for the Pianist -SUEMITSU & THE SUEMITH 05-08-』 キューン

ライヴにいまひとつ不慣れだった末光篤にライヴ・アクトとしての熱量をもたらしたのがミト。現在もステージでは彼が熱血バンマスとして演奏を引っ張っている。ちなみに、両者とも木村カエラに楽曲提供しているという縁もあり(末光は“BUTTERFLY”)。*岡村

VARIOUS ARTISTS 『NO MUSIC, NO LIFE. SONGS』 cutting edge(2010)

タワレコの日本上陸30周年を記念したコンピでは、クラムボンとTHA BLUE HERBによる奇跡のコラボ曲が登場。メランコリックなトラックの上で、原田のたおやかな歌声とILL-BOSSTINOの力強いフロウが鮮やかなコントラストを描いていく様は、もう神懸かった美しさ。*土田

『Chopin: The Piano Works』 EMI Classics

小さい頃からクラシック・ピアノを習っていた原田は、ドビュッシーやリストなどの作品から大いに影響を受けたそうだし、ミトも大のクラシック音楽ファン。そんな2人が、ピアニストを描いた映画「神童」のサントラで披露した主題歌“リプルソング”(作曲・ミト、歌唱・原田)にはとりわけショパンのピアノ独奏曲の片鱗が見て取れる。*岡村

CAN 『Anthology』 Spoon/Mute

ミトはソロ・ユニットのdot i/oでカンのイルミン・シュミットと仕事をしたが、それ以前のクラムボン『てん、』の制作時にイルミンへプロデュースを依頼していたそう(スケジュールの都合で断念)。その頃から、もともとカンに倣ったような複雑に絡まるアンサンブルを聴かせていたクラムボンの音作りもさらに多様化し、音の質感にもその影響が表れるように。*岡村

VARIOUS ARTISTS 『modal soul classics II -dedicated to...Nujabes-』 HYDEOUT(2010)

昨年逝去したDJ/トラックメイカーのトリビュート・アルバムに、toeのメンバーとの共演で参加。以前にもNujabesが主宰したHYDEOUTのコンピ『2nd Collection』にリミックスで関わっていた縁もあってか、ポップスをクラブ・ミュージックとしても解釈させる柔軟性を見せつけている。*岡村

VARIOUS ARTISTS 『Re:TTLE CREATURES』 スピードスター(2011)

音楽への多大なる愛と確かなプレイヤビリティーを携えて、マイペースに活動する3人組。そのデビュー20周年記念のカヴァー集で、クラムボンは“FOUR IN THE MORNING”をリメイク。それまでにも『Re-clammbon』には栗原務がクレジットされていたりと、さり気ない交流が。*土田

agraph 『equal』 キューン(2010)

お互いに電子音楽家で(も)あり、さらにはクラムボン『2010』における生楽器の音処理に感銘を受けて“lib”のミックスを依頼した……という繋がり以前に、ミトとagraphは重度のアニヲタ同士という共通項が。昨年秋には2ANIMEny DJ'Sというアニソン専門のDJユニットを結成し、活動の場を広げている模様(!?)。*土田