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【第19回】――メグリアイ/THE ポッシボー

THE ポッシボーを知るためのあれこれ数枚

連載
ZOKKON -candy floss pop suite-
公開
2013/05/22   16:00
更新
2013/05/22   16:00
ソース
bounce 354号(2013年4月25日発行)
テキスト
文/出嶌孝次


当初の〈THE POSSIBLE〉からアルファベット表記を〈THE POSSIBOOOOO〉に改称し、いわゆるV字回復を進行中の彼女たち。現場での評判がその勢いに油を注いだのは間違いないが、そんなライヴ無双ぶりを引き出した一因が近年の楽曲のパワーにあるのは疑いない。そんなエモい方向に焦点を定めた新生ポッシを音で支えるのが本上遼だ(つんく♂はエグゼクティヴ・プロデューサー)。『②幸せの証』からポッシに関わる彼は、真野恵里菜の“ドキドキベイビー”や“バンザイ!〜人生はめっちゃワンダッホーッ!〜”といった人気ナンバーも手掛け、つんくイズムにも似たユニークな言語感覚やアレンジの跳躍力で知られた人物。ポッシ曲ではパワー・ポップ〜メロコアの熱さを帯びた素直なメロディーを軸にしつつ、“なんじゃこりゃ?!”はメロン記念日のアレを思わせる世界観だったり、まだまだ上昇できるチームだと思うのであります。



▼関連盤を紹介。

左から、真野恵里菜の2012年作『More Friends Over』(hachama)、メロン記念日のベスト盤『MEGA MELON』(Zetima)

 

『究極のTHE ポッシボー ベストナンバー集①』 TN-mix(2008)

初のメジャー流通アルバムは、インディー時代からのシングルを網羅したベスト盤に。まだハロー!プロジェクトの一員だった頃の“風のうわさ”や怪曲“主食=GOHANの唄”などなど、つんく♂が試行錯誤していた初期の姿を確認するには便利な一枚。

 

『②幸せの証』 TN-mix(2012)

作品の出ない時期を経てフル・アルバム。2009〜2010年のつんく曲とライヴ会場限定シングルが入り交じる過渡期の仕上がりと言えそうだが、“幸せ花火ゴッゴッGOーッ!”に代表されるシンガロング必至な名曲群のエモ格好良さは異常。

 

“なんじゃこりゃ?!” ビクター(2012)

新しい環境で放ったおよそ2年ぶりのシングル。トリッキーな展開も挿みつつ曲名ほど飛び道具を狙った感じはなく、本上遼の賑やかでキャッチーなセンスと各人のパワフルな歌唱力がストレートに楽しめる。カップリングの“永遠ファイヤーボール!”もポジティヴで熱い。

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